日本ダービー2018レース回顧!祝ワグネリアン&福永!

【日本ダービー(東京優駿)2018レース回顧】東京芝2400で行われた3歳頂上決戦日本ダービーを制したのは5番人気ワグネリアン!鞍上福永は19年目にしてダービー初制覇!その勝因はなんだったのか?はたまた、ダノンプレミアム・ブラストワンピース・キタノコマンドールの敗因は?エポカドーロ・コズミックフォースの好走要因は?

 

ワグネリアン、3歳頂点へ!

 

 

いやあ。見応えのあるいいレースだったねえ。

 

ワグネリアン福永はコレしかない!

という完璧な騎乗で。

 

頂上決戦にふさわしいガチンコ勝負だったと思う。

 

それにしても驚いたのが、

3着に入線した16番人気のコズミックフォース!

 

「プリンシパルS組は来ない」

 

というデータに逆らっての好走。

 

こういう馬こそが狙い目なのに・・・

真っ先に斬ってしもーた・・・。

裏データ派としては猛省せねばならん。

 

簡単に回顧したいと思う。

 

■日本ダービー2018結果・着順

netkeibaより抜粋

 

■日本ダービー2018映像

 

■日本ダービー2018レース回顧

スタート!

最内のダノンプレミアムが好スタート。エタリオウ、サンリヴァル、ブラストワンピースあたりがダッシュつかず。

 

気合を付けて行ったのはエポカドーロ!ジェネラーレウーノは積極的に行く気ないらしくジワッと前へ。コズミックフォースがエポカドーロの後ろに入り、ワグネリアンはジェネラーレウーノの後ろを通って前へ!ダノンプレミアムは予想通り、控えて好位。ブラストワンピースはちょいと出遅れたものの、インに入れて中団へ。キタノコマンドールは後方からを選択。

 

ダノンプレミアムは多少行きたがってるか?ブラストワンピースはダノンプレミアムをマークするべくポジションをちょっとずつ上げていく。

 

ハナを取りきったのは「まさか」のエポカドーロ。・・・ジェネラーレウーノを前にやって2~3番手だと思ってたけどな。多分これは作戦だったのだろう。ハナを取る!という意志が感じられるスタートだったもんな。ただ、この地点でちょっと掛かり気味か?それともペースを落とそうとしてるのか?戸崎のケツの位置が低い。

 

2番手にジェネラーレウーノ。こちらはエポカドーロを突付く気なく、このまま番手に収まる気満々。ダノンプレミアムは手綱をギュッと絞って折り合いに専念している感じ。時々行きたがっているように見えるが許容範囲内だろう。

 

4番手にコズミックフォース、インにテーオーエナジー。そして好位の外にワグネリアン!その内にブラストワンピース!もうこんなところまで押し上げて来ている!この馬操縦性がいいなあ。

 

先行勢の後ろにゴーフォザサミットとサンリヴァル。ちょうど真ん中くらいにタイムフライヤーとステイフーリッシュ。

 

中団後方にオウケンムーン、ジャンダルム。ウン?オウケンムーンは掛かってるか?それとも不利があったか?かなり仰け反ってますな。グレイル、エタリオウと続く。

 

赤い帽子のキタノコマンドールがココ。そして末脚に賭けるステルヴィオ。

 

最後方からアドマイヤアルバ。

 

さて、ペースがどうだったかというと、

 

 

前半の1000mが60.8。

 

なんか、他の記事や回顧を見ていると・・・やたら

 

「スローだった」

 

って言われてるわけよ。

 

だから前が有利で、

後ろからは届かなかった!みたいなね。

 

たしかに、今の東京はかなり時計が出やすい馬場で。

今の馬場で60.8は結構遅いペースだったかもしれん。

しかし、ラップタイムを見ると、

 

 

1000mを過ぎた後も、ラップが緩むことなく、

12.3-12.2-12.0と流れてるんですな。

 

そして11秒台のラップに突入するのが残り800mの地点。

ここから、激流になって・・・

11.7-11.2-11.2-12.2。

 

つまり、今回のダービーは

残り800mからのロングスパート合戦だったわけだ。

このラップはほぼエポカドーロのラップでね。

 

スローからの瞬発力勝負!

 

ではなかったのは明々白々である。

だって、前に行った馬で33秒台の脚使った馬いる?

 

いないっしょ?

 

勝ち馬のワグネリアンでさえ34.3なのであり、

33秒台の脚を使ったのは最後方にいたアドマイヤアルバ・ステルヴィオ・エタリオウのみである。

 

つまりね。

 

「今回のレースは、スローの前残りだった」

 

って言ってるヤツはインチキくさいどっかの元調教師と同じヘッポコでね。

(キタノコマンドールやステルヴィオを◎にしてたんだろうきっと)

 

実際は、

 

「ややスローの一貫した流れから、残り800mのロングスパート合戦」

 

だったのだ。当然ながら、2400mを乗り切るスタミナ、ポジション能力、折り合い能力、800mのロンスパに対応出来る持久力・・・そしてサラブレッドとしての底力!が問われた総合力勝負だったのだ。

 

スローの瞬発力勝負ってのは昨年のダービーみたいなレースのことであり、今年のダービーは全く違ったのである。※スローだから前有利ってわけでもないしね(笑)。

 

レースに戻ろう。

 

3~4コーナー中間、エポカドーロ戸崎は人知れずペースを上げ、ロングスパート開始。ついていけない馬は辛くなって行く。ジェネラーレウーノはもう手応えが悪い・・・

 

エポカドーロ、コズミックフォースが手応え抜群のまま4コーナーを回っていく。内のダノンプレミアム、ブラストワンピース、ワグネリアンも手応え絶好!

 

さあ、最後の直線!エポカドーロは内を開けて先頭。この時、ダノンプレミアムはエポカドーロのインを突く!という選択肢があったはずだ。

 

これはパトロールビデオの映像。内には十分なスペースがあるのが分かるよな?しかし川田はこのスペースに突っ込もうとはせず、なぜかエポカドーロの外に行くのである!

 

そのシーンがこれ。「ダノンプレミアムはエポカドーロとコズミックフォースにブロックされて行く所がなかった」と言ってる人もいるが、そんなこたぁない。インには十分なスペースがあったにも関わらず外に行ったのは、おそらく・・・

 

ブラストワンピースをブロックするため!

 

だったのではないか?

(川田はブラストワンピースを最も警戒していた)

 

この時、実はブラストワンピースは、前をコズミックフォースに塞がれ、内には一杯になったジェネラーレウーノがおり、外はワグネリアンが完全封鎖していたので・・・行く所を探していたところだったのである!

 

そして、力を失って垂れていくジェネラーレウーノとコズミックフォースの間を割ろうとした瞬間にダノンプレミアムがスライドして来たのだ!

 

単なる偶然だったのかもしれん。

 

いや、ダノンプレミアムの方がわずかに早く

開いたスペースに突っ込んだだけの話かもしれん。

 

しかし、ブラストワンピースからすれば、

唯一の道を閉ざされたわけで。

 

池添は一旦減速してワグネリアンの外に持ち出す・・・

という選択を取らざるを得なくなったのだ。

 

残り300m!ブラストワンピースはここまで下げてしまう!そして、ダノンプレミアムは思ったほど伸びず、エポカドーロとコズミックフォースの間に入れない!対して、ワグネリアンは邪魔されるもの何もなく、前には絶好の標的がいる!

 

残り100m!コズミックフォースを交わすワグネリアン!粘る粘るエポカドーロ!態勢を立て直してから襲いかかるブラストワンピース!その外からぶっ飛んで来たのはエタリオウ!

 

エポカドーロの脚が鈍ったのはゴール前50m!ここでワグネリアンが捕らえて先頭!

 

最後、半馬身出た所がゴール!

 

タイムは2:23.6。

 

上がりは34.3。

 

速い時計が出やすい馬場だったとはいえ、

先週のオークスを凌ぐ好タイム。

ロンスパの総合力戦を見事に勝ちきったみせた。

 

ワグネリアン強し!

 

そして

 

おめでとう福永祐一!

 

この写真は現地入りしていたノリスケさん提供。

 

 

 

ウイニングランで泣いていた福永。ジーンと来た。

 

19年目でダービージョッキーに。

金子オーナーはダービー4勝目。ワグネリアンの父ディープインパクトはもちろん、母ミスアンコールも、母の父キングカメハメハも、母の母ブロードアピールも金子さんが馬主。もうすんげえ・・・としか言いようがない。

レース後のコメント

 

ワグネリアン勝因は、まずもってその状態面だろう。調教チェックでも書いたが、鬼時計連発の捲土重来を期すメイチ仕上げであった。馬場云々東京コース云々と言われるが・・・そもそも皐月賞とは馬が変わっていたんだと思う。陣営の手腕をまず持って褒め称えたい。

それから両輪だったのが、福永の好騎乗。不利な大外枠から出して好位につける・・・なんていうのは言葉でいうほど簡単な話ではない。掛かってしまえば一発で終わりだし、序盤に脚を使えば最後の伸びを欠くことになるのが普通だからだ。このポジションに付けつつ脚を温存出来たのはひとえに福永の技量による所が大きかったと思う。

そしてもあった。最後の直線、隣に居た手応え抜群のブラストワンピースを合法的にブロックすることが出来たからだ。ちょっとでもワグネリアンが外に行ってたら・・・ブラストワンピースはその間を突いてきただろう。しかし福永は、

「絶対開けねえ!」

とばかりに完全ブロック。結果的にブラストワンピースはブレーキを踏むことになり、視界から消えてしまうのだ。ダービーは「最も運がいい馬が勝つ」と言われるレース。枠の不運を弾き返し、最後に待っていたのはこの馬だけのビクトリーロードだった。

このあと・・・菊花賞を目指すのか天皇賞秋を目指すのかわからんが、どっちに出てきても有力だろうと思う。

 

2着エポカドーロは皐月賞馬なのに相当ナメられたオッズになっててね。多くの人が「皐月賞はフロックじゃん?」だと思っていたんだろうが、今回相当強い競馬したよね。スタートから脚を使って先頭に立ち、自らペースを作り、後半800mのロングスパート合戦に持ち込んで2着に粘り切る・・・なんてのは相当実力がないと無理な話だろう。

私は皐月賞の回顧の時に「めちゃくちゃ強かったんじゃね?」と書いた。東京2400も「全然大丈夫!」と書いた。今回最終追い切りが超軽かったからね。その点不安ではあったが、予想では◯印を打ってこの馬を応援していたのである(ご存知の方も多いと思うが、浅次郎は超穴党なので人気サイドの馬に◎は打たない)。結果的にワグネリアンに差されてしまったが・・・今回のダービーが非常に見応えあったのはこの馬のおかげ。秋は是非菊花賞に出てきてほしい。距離は全然大丈夫!

 

3着コズミックフォース・・・この馬の激走に驚いた方が多いと思う。私もその一人であるが、「プリンシパルS組はダービーでは用無し」という先入観に侵されてしまっておったな。猛省せねばならん。タイムを見ればね。今年のプリンシパルSは1:58.2というかなりの好時計で、今回の高速東京に対応する下地は十分にあったのである。そして、今回のレース振りを見れば分かる通り、この馬も相当強いぞ。秋はどうすんだろな。

 

4着はエタリオウ。どんなレースでも相手なりに走る・・・という父ステイゴールドみたいな馬で。今回も13番人気の低評価ながら上がり33.5を繰り出して馬群を切り裂いて突っ込んできた。改めてこの馬を追いかけてみると・・・4コーナーはラチ沿いを回していてね。直線は馬場の真ん中に出して追い込んできたのである。惜しい4着でね。馬券を持ってた人はゴール前絶叫したのではなかろうか。

ちなみに、直線半ばでこの馬が外側に斜行し、煽りを受けたサンリヴァルが不利を受けたんであるが、この件にて鞍上のボウマン騎手が2週間の騎乗停止処分を受けている。以下、個人的な意見であるが、パトロールビデオを見る限り大きく斜行したわけではなく、進路を妨害するためでもなく、進路を確保するために外に出したのであり、さらに言えば、この時サンリヴァルはすでに手応えが悪かったわけで・・・この程度で「2週間の騎乗停止」はちょっとかわいそうかな?と思ってしまうな。サンリヴァルが手応え絶好でビューン!と伸びてリル所での不利・・・ってんなら話は分かるんだけど。いや、ジョッキーを擁護するわけじゃないよ。このくらいは日常茶飯事じゃね?と思うわけ。

 

で、最も運がなかったのがブラストワンピース。そう・・・もう運が悪かったとしか言いようがない。ちょっと出負けしたのは想定内だったと思う。池添は素早くインに入れ、ジワジワと上昇してダノンプレミアムをマーク出来るポジションを取っているのである。おそらく「前残りの高速馬場」を見越したポジショニングで。これはナイス騎乗だったと思う。

しかし・・・これから3つの不運が重なる。まず一つ目はマークする相手を間違ったこと。マークしたダノンプレミアムは・・・結局伸びず。これは結果論でしかないが、ダノンプレミアムに固執することはなかったのだ。そうすれば、道中のポジショニングもワグネリアンの直後あたりで良かったわけで、直線は馬体を並べての追い比べに持ち込めたはずだ。

2つ目の不運・・・これが致命的だったわけだが、直線の勝負どころで行き場を失ってしまったのである。前にコズミックフォース、外にはワグネリアン、内にはジェネラーレウーノ。馬体をぶつけてでも進路を確保しようとすれば出来たかもしれない。それをやらないのがいいのか悪いのか、私にはなんとも言いようがないが、池添はやらなかった。そして、内が開いた!と思った途端に・・・

3つ目の不運が訪れる。ダノンプレミアムが外にスライドして来たのだ。これで完全に行き場を失くしたブラストワンピースはブレーキを踏んでワグネリアンの外へ。一旦内に行きかけただけにダメージが大きかった。最初からワグネリアンの外を狙っていれば・・・もう少し違う結果だったかもしれない。

いずにれせよ・・・手応え絶好だっただけに、この不運がなければ十分勝ち負けだったと思う。陣営はもちろん、馬券を持ってた人にとっては痛恨極まりないだろうけど、巻き返し必至なんでね。秋に期待したい。ジョッキーコメント・・・言いたいことはあるだろうにね。池添潔し。

 

さて、

断然人気だったダノンプレミアム敗因はなんだったのだろうか?巷では「直線行き場を失くして追えなかった」「距離じゃね?」「掛かっていたのでは?」・・・と色んな意見があるみたいだが、少なくとも直線は内にスペースあったし、最後まで止まらずに走っているから距離も問題じゃなかったと思う。私が感じたのは最後の直線の反応の悪さである。ガツンと来るところが全然なかった。Cコース替わりで1枠1番、最も脚を溜められたはずであり、それでも伸びなったのは・・・やっぱり「休み明け」の分じゃなかったか。

ちなみにこれは、12R目黒記念の映像である。

内々で競馬をした黒い帽子の2頭で決着。やっぱり「内枠は有利」だったのである。

 

では、キタノコマンドール敗因はなんだったのか?正直、私にとってこの馬が3番人気とか全く意味不明であったからね(皐月賞5着とはいえ、離された5着。他に重賞実績なし。同じ皐月賞5着でもレイデオロの5着とは全然意味が違うよね)。予想でも一切触れなかったが、一円も要らんと思っておった。おそらく「DMM」「ミルコ」「池江厩舎」「血統面」「東京替わり」で人気になってたと思うんだが、私にとって怖いのは鞍上だけであった(特にメインでは何でも持ってきやがるからね。笑)。

今回のレース振りは後方待機から大外ブン回しで3~4頭抜いただけの12着。「スローで展開が向かなかった」とか言ってるバカ御仁がいるが、じゃあエタリオウはどうなのさ?全く言い訳になっていないだろう?この馬から買ってた方には申し訳ないが、この馬の敗因は「実力不足」だと思うがね。過剰人気だっただけだと思う。何度も言うが、他に重賞実績なしの皐月賞5着馬。今回3番人気ってのがおかしかったのである。

まあ、DMMは口数が1万口とかなんでね。その人達はきっとどうしようもなくこの馬を応援しただろうから(私だってこの馬の一口馬主だったら応援する)・・・どうしても人気になっちゃうわけだ(そういう意味では、DMMの馬は危険だね)。こういう馬は人気を吸ってくれるんで、穴党に取っちゃ有り難い話であるが・・・

あ、一応言っておくが、この馬が弱いとか言ってるわけじゃないけんな?ダービーに駒を進めて来たわけだから相当な器の馬である。先々は強くなるかもしれん。しかし現状では3歳牡馬で10番手前後の馬であり、今回のダービーは実力以上に人気になってしまったんだと・・・私が個人的に思うだけの話。

 

私の馬券は、ステイフーリッシュから皐月賞組に流してハズレ。ステイフーリッシュも現段階では10番手前後の馬だったわけだが(笑)、人気薄だったから全く問題なし。前に行かなかったのは不満と言えば不満だけどー(ハゲニイカムバック!)。条件が変わる秋にまた期待したい。

 

さて、ダービーが終わっても、

 

競馬は続くよどこまでも。

 

今週は安田記念ですな。

 

荒れますように!

 

 

【浅次郎のひとりごと】

あ、そうそう。時間がなくて印だけしか記載出来なかった目黒記念は、見事に◎→▲で馬連19,220円ゲット。的中した人はおめでとさん!ちなみに、モッコリ倶楽部内ではこのレース一つで87万円ゲットしたツワモノもおる・・・すんげえ・・・。

それから、浅次郎POGの締切は多分6月中頃になると思う。今季の結果発表も含めてブログ上でアナウンスするんでね。チェックしておいてくれ!