菊花賞2024レース回顧!アーバンシック菊の大輪咲かす!

【菊花賞2024レース回顧】京都芝3000mで行われた三冠最終戦GⅠ菊花賞!勝ったのはルメール騎乗のアーバンシック!2着にはへデントール、3着にはアドマイヤテラが入った。アーバンシックの勝因はなんだった?アドマイヤテラは武豊の神騎乗?1番人気ダノンデサイルの敗因は?コスモキュランダは距離が敗因?

 

アーバンシック、

ルメール背に最後の一冠制す!

 

 

いやー。アーバンシック強かったね。

こんなに強いとは思わなんだ。

今回は完勝と言っていい内容だったと思う。

しかし今年の菊花賞は、

出入りの激しい狂乱のレースだったからねー。

いつも以上にジョッキーの技量が問われた一戦だったと思う。

簡単に振り返っておこう。

 

■菊花賞2024レース結果

単勝3.7倍、馬連は11.8倍。私の中ではアドマイヤテラは「人気になり過ぎた穴馬」だったのだが、この三連複が52倍。や、安くねえ?もっと付いてもいいと思うけどなあ。しかしいずれにせよ・・・穴党にはドモナラズな結果だったと思う。

今回、浅次郎の◎はへデントールだったわけだが、my競馬ルール(◎は単勝10倍以上)をちょいと破って本命に推したのは(予想挙げてる時は8.5倍くらいだった)この馬のポチンシャルが高いと感じていたから。それはまあ正解だったと思うわけだが、アーバンシック、アドマイヤテラは買えなかったなあ。まあでも今回人気サイドを本命に押してヒモ大荒れを狙ったからね。致し方なし。今回は本命党やルメール党の皆さんが馬券を取るターンだったと思えば悔しくもなし!

というわけで、馬券はハズレですた。ぐがーん。

 

■菊花賞2024映像

■菊花賞2024レース回顧

スタート!出遅れたのはピースワンデュック、ビザンチンドリーム、コスモキュランダ、へデントール、アドマイヤテラ。やもすればハナに行くことも考えていたであろうピースワンデュックは痛恨の出遅れ。他の馬たちは想定の範囲内の出遅れだったか。

しかし、今回の展開を考えると・・・出遅れた馬達はむしろ出遅れてラッキーだったかもしれない。実際、この出遅れた5頭のうち3頭が掲示板に載ってるわけでね。今回とにかく序盤前に行った馬たちには厳しかったのである。

 

まず最初に行ったのは・・・外からエコロヴァルツ岩田康。ガシガシ追ってたので最初から行く気満々。この馬は調教で押さえる練習して掛かってたんでね。もう控える選択肢はなかったと思う。これは想定通りだったが、想定外だったのがメイショウタバル。浜中には行く気が全くなかったようで・・・控えたのである。結果論で言えば、これが狂乱の宴の始まりだった。この時メイショウタバルが行っていれば・・・全然違った流れになったと思う。

2番手に掛かり気味のノーブルスカイ。続いてミスタージーティー。その外にウエストナウ。そして好位のインにダノンデサイル。この馬から馬券買ってた本命党の方たちは・・・「よっしゃ!ダービーと同じパターンやん!もろた!」と思ったのではないだろうか?しかしこれが後に悲劇を生む。競馬は内がいいとは限らないのである。

 

先団を見る形の黄色い帽子がメイショウタバル。よく見て欲しいのだが・・・浜中の肘がくの字に曲がっており後ろ体重。行きたがるタバルを押さえているのが分かると思う。控えたことで掛かってしまったのだ。この馬は逃げて折り合いを付けてきた馬であり、控えればこうなるのは分かっていたはずだが・・・なんで逃げなかったのだろう?

その内にハヤテノフクノスケ。その後ろにシュバルツクーゲルとコスモキュランダ。

そのコスモキュランダは・・・今回せっかく出遅れたのに・・・押してポジションを取りに行ったのである。その結果、中団まで押し上げて行けたわけだが、やや掛かり気味になってしまったのだ。ミルコの肘もくの字になっているのが分かると思う。これはハッキリとミス騎乗。マクリの効く京都3000m戦である。出遅れた時点で後ろでジッとしてれば良かったのだ。この馬の敗因を「距離」と言ってる評論家がいたが、全然違う。序盤で出して行って掛かったのが敗因だ。

ちなみに、同じく出遅れたへデントールとアドマイヤテラは仲良く最後方待機。今回はこれが正解だったのである。

 

掛かってしまったコスモキュランダの後ろに、アスクカムオンモア、ショウナンラプンタ、メリオーレム。さらにその後ろにピースワンデュック。そしてその外にアーバンシック。こんなに後ろにいたんですな。

 

後方に、ビザンチンドリーム、アレグロブリランテ。最後方にヘデントールとアドマイヤテラ。レースを見てる時は「大丈夫かおい戸崎???」と思ったのは秘密だが、今回の戸崎は肝が据わっていたなあ。びっくりするくらい冷静だった。

 

そして、まず、

1回目の異変が起こる。

 

4コーナーを回って直線に向いたところで・・・

我慢が出来なくなった

ノーブルスカイがハナに立ったのである。

 

 

さらに、

同じく我慢の限界に達したメイショウタバルも前へ!

(最初から行っとけば良かったのに)

 

これには明確な原因があってね。

 

 

その原因を作ったのは、

ハナに立っていたエコロヴァルツの、

岩田康!

 

 

そもそもがかなり緩いペースだったのに、

600~800地点のラップを13.0に落としたのである。

いや、13.0はさすがに酷いっしょ。

 

これにキレた馬が続出したわけ。

 

 

そして、この時もう一頭ブチギレた馬がいたのである。

その馬の名前はピースワンデュック。

序盤はかなり後ろにいたんだが・・・

他馬を押し分けながら上がって行き、

1コーナーでは2番手の位置まで上昇したのである。

 

 

結局ハナに立ったのはメイショウタバル(遅えわ)!

2番手にピースワンデュック!

その後ろにエコロヴァルツ・・・と戦前予想された隊列に。

 

これで落ち着くかと思いきや・・・

 

1~2コーナーで、

2回目の異変が起こる!

 

 

制御の効かなくなったピースワンデュックが、

メイショウタバルを交わして先頭に立ってしまったのだ!

 

 

この時のラップが1000~1200の11.7!

3000m戦の道中に出したらあかんラップ!

つか、今年の菊花賞で

一番速いラップはこの11.7だったのだ!

JRAのスピードメーターも最高の62.8km/hをマーク。

 

そして、

狂乱の宴はまだ終わらない!

 

 

強引にハナに立ったピースワンデュックがペースを落としたため、

外からノーブルスカイが被せて行き、

内からメイショウタバルが突き、

さらに外からシュバルツクーゲルも追い上げて行き、

熾烈な争いとなったのだ!

 

この辺はもう最終的に全滅となるわけだが、

(シュバルツクーゲル以外)

 

この狂乱の間・・・

折り合いを欠くことなく、

ジリジリとポジションを上げた馬がいたのである。

 

 

そう。ルメール騎乗のアーバンシックだ。

序盤は後方にいたのに・・・

いつの間にか先団を見るところまで上がって来ていたのだ!

これを見て動いたのが、

アドマイヤテラ武豊!

 

 

そして・・・最も最も最も京都を知っているはずの武豊が・・・

禁断の戦法に出るのである!

そう!

残り1000m地点、坂の上りからの仕掛けだ!

ココから動いてGⅠを勝ち切った馬は・・・

私の記憶ではゴールドシップのみ!

しかしアドマイヤテラはスイスイと坂を登って・・・

 

 

アーバンシックを捕らえて交わし、さらに上昇!

この時アーバンシック・ルメールはジッと動かず。

そして後ろからジリジリと上昇していたヘデントール戸崎もここは冷静に動かず。

しかしこの両馬とも坂を登り切ってからスパート開始!

や、この辺の駆け引きは痺れるねえ。

 

 

先頭に戻ろう。

ピースワンデュック、メイショウタバルを交わして先頭に立ったのは・・・

なんとシュバルツクーゲル!

先頭が変わるのはこれで何回目だろう!?

これに外から並びかけて行く武豊アドマイヤテラ!

仕掛けられてスーッと加速して行くアーバンシック!

これをマークしてピッタリついて行く戸崎ヘデントール!

 

 

ど迫力の4コーナー!

ピースワンデュック、メイショウタバル以下の先行勢は次々に脱落(シュバルツクーゲル以外)。

 

内ラチ沿いに行って粘るシュバルツクーゲル!この馬から買ってた方は激アツだっただろうねー。馬場の真ん中から先頭に躍り出るアドマイヤテラ!その内に潜り込んでショウナンラプンタ!そして外からアーバンシック!その後ろから迫るのがヘデントール!

 

残り200m!アドマイヤテラを捕まえてねじ伏せるアーバンシック。やはり・・アドマイヤテラの坂下仕掛けは無謀だったか!しかしそれでも止まらずショウナンラプンタには抜かせない!ヘデントールはアーバンシックに突き放され、置かれてしまった・・・のだが!

 

残り100!突き抜けるアーバンシック!焦点は2着争いだが、アドマイヤテラとショウナンラプンタに絞られたかと思いきや、再々度手前を変えたヘデントールがココから猛追!

 

2馬身半差で突き抜けたアーバンシックが快勝!猛追したヘデントールがハナ差の2着!最後の最後に差されたアドマイヤテラが3着となった。

 

アーバンシック、

菊の大輪咲かせGⅠ制覇!

 

勝ちタイムは3:04.1。

勝ち馬の上がりは35.6。

あんた強かったよ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝ったアーバンシックはノーザンF生産のスワーヴリチャード産駒。美浦・武井厩舎。鞍上はルメール。皐月賞4着、ダービー11着からの下剋上で最後の一冠をもぎ取った。しかし今回・・・ルメールの好騎乗はあったとはいえ、相当強い競馬をしたと思う。前が散々やり合う展開だったとはいえ、道中ジリジリと上昇し、坂上からのロンスパ一閃だったからねー。相当長く脚を使ってるし、スタミナ、操縦性も文句なし。父スワーヴリチャード、引いては父父のハーツクライにとってもこの勝利は大きい。これまでスワーヴリチャード産駒はレガレイラというGⅠ勝ち馬がいたわけだが、牡馬では初GⅠ。しかもこの馬の母系はディープインパクトと同じという超良血。将来種牡馬入りするのは間違いなく、貴重なハーツクライ系の後継となりそうだよね。この後は、暮れの有馬記念でオネシャス。中山2500はかなり合いそう。

2着のヘデントールも相当いい競馬をしたが、勝ち馬には完敗の内容。特に直線で一気に突き放された辺りは排気量の差を感じるものがあった。だけんどもしかし。ゴール前の伸びは勝ち馬に見劣りしなかったし、まだまだ伸びそうな勢いもあった。そしてこの馬、馬体を見ても、調教内容を見ても、血統を見ても(ルーラーシップ×ステイゴールド)、まだまだ完成は先だと思うんだよね。それでも今回ヤレると見て◎を打ったのだが、ちょっと今回は勝ち馬が強すぎた。しかし将来は逆転可能な馬だと思う。賞金足りるかどうか分からんが・・・有馬記念出て来い!ファン投票するぞ!あと、戸崎、色々と悪口言ってゴメン。めっちゃ良い騎乗ですた。

正直、3着のアドマイヤテラにはビックリした。春は若葉Sや京都新聞杯で負けてた馬だし、2勝クラスでも一度負けてるし、前走も見た感じそこまでインパクトなかったんだよね。今回も鞍上武豊で穴人気になってるんだろうと思ってたわけよ。レース後の評価も「さすが武豊」といった声が多かったと思う。だけんどもしかし!今回のレース内容を見る限り・・・これは馬が強い。いや、もちろん武豊の騎乗も素晴らしかったのだが・・・京都で禁断の坂下仕掛け、4コーナーで早め先頭、これで僅差の3着なんだから相当のタフネスである。勝ち味に遅いのは出遅れ癖とキレ不足のせいだろう。展開や馬場に左右されるタイプではあるが、先々はゴールドシップのような馬になりそうな予感。ただ、舞台が合わなければ自己条件でもコロっと負けてしまいそうな馬。今後の取捨には十分注意したい。

ショウナンラプンタの馬券持ってた方は一瞬夢見たよねー。私もこの馬はヒモ穴で買ってたんだが、やはり折り合いさえつけば相当強い馬。そして相当しぶとい。スタミナも十分あるんでね。同じキズナ産駒のディープボンドのような馬になりそうな予感。来年の春天で狙いたい馬だねー。

見た目以上に惜しかったのが5着のビザンチンドリーム。後方待機から直線に賭ける競馬でね。上位に来た馬たちと比べると仕掛けは遅かったわけだが、実は3~4コーナーでゴチャついて進路が狭くなるシーンがあり、さらに馬が躓いてバランスを崩しちゃったんだよね。それから立て直して直線は外に行ったわけだが、外に行きたいのに内にモタれ気味でね。フラフラするところがあって真っ直ぐ追えなかったのである。それでも上がり最速で僅差の5着まで来たのだからやはり能力ある。しかし次はさすがに人気になりそうやね。

さて、1番人気のダノンデサイル敗因は何だったのか?まあ色んなところで色んなことが言われているが、直接の敗因は類例を見ない狂乱ペースだったと思う。とにかく、ダノンデサイルにとっては起きて欲しくないことが沢山起きた。次々に掛かる馬が出現し、次々に先頭が変わり、向こう正面では外から上がって行く馬が出現し、ペースは速くなったり、遅くなったりした。これらに釣られなかったのはさすがと言えるのかもしれんが、逆に言うと・・・ルメールや武豊が動いた勝負どころで動けなかった。3~4コーナーではバテた馬が下がってきて後方に押しやられる必然的な不利もあった。内にこだわり過ぎた感もあるし、どこかで外に出して行くべきだったかもしれない。

最後は・・・直線だけで上がり2位をマークして6着まで来てるだけに・・・乗り方次第でもうちょっと違う結果が出てたかもしれんね。しかし「これがノリさん」とも言えると思う。今回もノリさんはインベタにこだわり、終い切れる脚を活かす競馬に徹したということだろう。それから、仕上がり的にもね。今回8~9分程度だったと思うぞ。馬体重の+18kgももしかしたら重め残りだったのかもしれん。評論家は「全部成長分です」とか言うけど、あまり信用しない方がいい。この方達は自分の予想の都合のいいように解釈するだけなのでね。というわけで、この馬を買うなら次だと思うね。知らんけど。

他、コスモキュランダの敗因は上でも書いた通り、序盤で出して行って掛かったこと。距離ではないと私は考えるんでね。次がどこになるかはわからんが、かなり激アツの一頭になりそう。出来れば有馬記念でお願い。それからメイショウタバルの敗因も同じく掛かったこと。この馬は最初に控えようとしたのが間違い。この馬がそこそこのペースで逃げていれば、今回のような乱ペースにはならず、また違った結果になっていたと思う。あと、次走気をつけたいのが、シュバルツクーゲル。今回乱ペースに巻き込まれた先行馬の中で、最後まで頑張っていたのがこの馬。条件次第で穴を開ける可能性あると思うぞ。

 

以上、レース回顧終わり。

 

来週は・・・

超ハイレベルGⅠになりそうな天皇賞秋!

今年はジャパンカップも凄いメンバーになりそうだし!

なんかこの秋は楽しみなレースが多いねー!

馬券は当たったりハズれたりだが、

楽しみは尽きない!

これが競馬のイケてるところ!

データ分析、調教チェックお楽しみに!

 

 

【浅次郎のひとりごと】

今回もルメールだったわけでね。もうルメールから買わないとダメなんじゃね?と思ってしまうわけだが、これはJRAのワナである。確かにルメールは来る確率は高いが、毎回頭で来るわけではないし、その馬券を取ったところで配当は激安いのである。なので、ルメールが来ない方に賭けて激高い配当を狙うのが穴党としては正解なのだ!・・・と自分に言い聞かせつつ来週も大穴狙って行きたい。まあ、ルメールは△で押さえるくらいでちょうどいいかな?と思ったり思わなかったりしている。しかし来週はレーベンスティールなあ・・・どうすべ。

 

【答え合わせ】

菊花賞2024浅次郎予想note(現在無料)

というわけで・・・今回は◎へデントールであったが、アーバンシック・アドマイヤテラを買えずに馬券はハズレ。ヒモ大荒れを狙ったんだが、まあそう上手く行かなかった。予想を買ってくれたみんな!本当に有難うね!来週はルメールもちゃんと押さえつつ(ホントカ)、大穴狙って行きまっす!良かったら股買ってくれいー!

 

★第8期モッコリ万馬券倶楽部、新入部員募集!