日本ダービー2017回顧!レイデオロがダービー制覇!

【日本ダービー2017レース回顧】2014年生まれのサラブレッド7015頭の頂点に立ったのはレイデオロ!ルメールの騎乗も素晴らしかったが、それに応えたレイデオロも素晴らしかった。一番人気だったアドミラブルの敗因は?超スロー?ポジション取り?大外枠?アルアイン・ペルシアンナイトの敗因は?カデナ、サトノアーサーは?

 

レイデオロ、ダービー制覇!

 

 

いやー藤沢さん嬉しそうだったねえ。

 

開業30年で初のダービーか。

 

昨日はチンコビンビン物語だったろうな~。

 

さ、簡単にレース回顧しよう。

 

■日本ダービー2017結果、着順

netkeibaより抜粋

 

■日本ダービー2017映像

 

■日本ダービー2017回顧

ほぼ揃ったスタート。

僅かにアメリカズカップ、スワーヴリチャード、サトノアーサー、アドミラブルあたりがダッシュつかず後手。ただ、ほとんど問題ないレベル。スタートが良かったのは内のダンビュライト、マイスタイル。それから中枠のアルアイン、トラストも好スタートから先団へ。

赤い帽子のクリンチャーは押して押して前に行こうとするが・・・行き脚が悪く、行こうにも行けない。クリンチャーが行かなかったことで、劇的にレースが変わることになる。

 

行ったのはマイスタイル(単勝188倍)、続いてトラスト(単勝219倍)。実は、この2頭が今回のダービーの鍵を握ることになる。なぜなら、2頭ともに超人気薄。直後のアルアイン、ダンビュライトにとって都合のいい馬たちだったからだ(後で泣くことになるんだが。笑)。この2頭の間にクリンチャーがいれば展開は大きく変わったと思うが、そのクリンチャーはいない・・・。そして、ハナに立ったマイスタイルの鞍上は妖怪横典。スローに落とす技術は天下一品である。

 

好位勢にアルアイン、ダンビュライト、ダイワキャグニー、クリンチャー。映像を良く見て頂けると分かると思うが、ダンビュライトもアルアインもクリンチャーも行きたがっているのである。ダンビュライト武なんぞは、上の画像を見てもハッキリ分かるくらい、かなり重心が後ろになってますな。

しかし、前にいるのは人気薄のマイスタイルとトラスト。このままのペースで行くのが理想・・・。前を突付くのはNG。まして東京2400だから・・・そう松山も武も藤岡も思ったんだと思う。この駆け引きが、今回の「超スローペース」を助長してしまったのだ。ダイワキャグニーは折り合いついてそうだったけどな。

 

中団前目にスワーヴリチャード、ウインブライト、ベストアプローチ。その後ろにサトノアーサー、アメリカズカップ。そして1コーナーからずっと行きたがっているペルシアンナイト(笑)。

スワーヴリチャードはこのペースでも折り合いバッチリ。サトノアーサーはちょいと折り合いに苦労しているように見えたな。それとも行きっぷりが悪かったか?サトノアーサーはこれからポジションをズルズルと下げることになる・・・。アメリカズカップはもう行きたがってしょうがない感じでジョッキーが手綱を引きながらの追走。

ペルシアンナイトは1コーナー地点ですでに掛かり気味。この時もう行ってしまえば良かったのに・・・と素人目には思ってしまうが、戸崎は押さえることを優先。手綱を何度も引いてケンカしながら向こう正面へ。そして、ちょっと落ち着いたように見えたその瞬間・・・!

 

レイデオロが外を通ってスーーーーッと上がって行くのである。動いたのは57秒過ぎ。前から数えて14番手に居たレイデオロは、映像を見る限り掛かったような感じではなく、ジョッキーの指示に従う感じでポジションを上げて行ったのだ!

 

もう、巷の回顧でも言われている通り、

今回のダービーはココがポイント。

 

ラップタイムを見てみよう。

 

 

1000m通過が63.2!

 

み、み、未勝利戦か!と見間違うような

 

超スロー。

 

ちなみに、8Rの青嵐賞(1000万下)は、1000m通過61.0の平均ペース。その後も締まったペースが続き、タイムは2:23.8。タービーより3秒速い決着であった。タイムでレースレベルを測るわけではないが・・・

 

それにしても、

あまりにも遅い流れだったと思う。

 

特に遅いのが1~2コーナーの12.9、12.8、

そして向こう正面入り口の13.3。

 

レイデオロがポジションを上げたのは57秒地点だから、

この13.3の所でポジションを上げ始めるのである。

見た目的には6~7馬身ほどポジションをアップしているから、

他馬より1.0~1.2秒ほど速い脚を使ったはず。

 

しかし、そもそものラップがめっちゃ遅いのである。

13.3のラップの所を12.5。

12.5のラップの所を12.2。

くらいで行ったと思うが・・・全く問題ない楽なラップ。

 

それでいて、

マイスタイルの後ろでピタリと折り合い、

また、スローの流れに乗っかるのである。

 

 

マイスタイルは、レイデオロにくっつかれて一瞬ペースを上げる。

(1200~1400は12.1)

 

しかし、その後は12.6、12.7とめっちゃ楽なペース。

(レイデオロも楽)

 

結果、上がり3Fだけの・・・

超瞬発力勝負となったのである。

 

巷で言われている通り、

今回のレイデオロの勝因はルメールの神騎乗による所が大きい。

もちろん、その指示に応えたレイデオロの能力も讃えられるべきであるが、

果たして後方のままだったら

馬券圏内まで来ていたかどうか・・・?

 

戻ろう。

 

行きたがるペルシアンナイトを、何度も何度も手綱を引いて強引に押さえ込んでいた戸崎であったが、外からレイデオロが行くともう我慢できずに射精。後を追うように外目をついて上がっていく。レイデオロと違うのは「自分から行った」のではなく、「我慢出来ずに釣られて行った」という点。今回テン乗りだった戸崎は、ペルシアンナイトとのコンタクトが上手く取れていなかったと思う。しかし、不思議と、行ったあとは折り合っていたな。

 

この時、アドミラブルも多少ポジションを上げているのだが、それでも中団後方まで。ミルコは「レイデオロが行ったからペースは速くなる」「このポジションで勝負になる」と踏んでいたんだと思うが・・・その後も遅いペースになってしまうのだ・・・。

 

後方にジョーストリクトリ、マイネルスフェーン、カデナ、キョウヘイ。サトノアーサーはなんか知らんが・・・ズンズンとポジションを下げていく。

 

勝負は、直線へ。

 

途中、レイデオロに突付かれるという事態はあったものの、理想以上の流れに持ち込んだマイスタイルが先頭!レイデオロは直線じわじわと外目に持ち出して行く!4コーナーでスムーズに外に出したスワーヴリチャードがエンジン点火!アドミラブルは大外ブン回しで末脚に賭ける!

 

残り400mの坂下からレイデオロが余力たっぷりに追い出しに掛かる!

その外からペルシアンナイトが襲いかかるもイマイチ伸びない!

さらにその外からスワーヴリチャードが猛然と伸びてくる!

 

残り300m!粘る粘るマイスタイル!坂を登った後も脚色は衰えない!

 

残り200m!ようやくレイデオロがマイスタイルを捉え、その外からスワーヴリチャード!ペルシアンナイトはここで力尽きる。アルアインとアドミラブルがさらに外から急襲!

 

残り100m!スワーヴリチャードがレイデオロに追い縋るが・・・あと1馬身差が縮まらない!3着争いも熾烈!アドミラブルは届くのか?

 

その差、詰まらず・・・リードを守りきったレイデオロが1着!最高の競馬をしたスワーヴリチャードが2着!大外ブン回し上がり最速で追い込んだアドミラブルが3着。

 

レイデオロ、完勝!

 

タイムは2:26.9。

勝ち馬の上がりは33.8。

ルメールはやっぱすげえわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【日本ダービーレース後コメント】レイデオロ ルメール騎手ら

 

勝ったレイデオロは、皐月賞5着からの巻き返し。ちょっと過剰人気気味だと思って嫌ったが、この競馬で勝ってしまったのであるから脱髪である。じゃなかった(笑)、脱帽である。鞍上ルメールの好騎乗が光ったレースであったが、それはもちろん馬の能力があってこそ。向こう正面でポジションを上げるのは見た目ほど簡単ではない。今回ペース的には楽に上がって行けたわけであるが、それでも「道中に脚を使った」のは間違いないし、そのままペースが速くなってしまうリスク、掛かってしまうリスクだってあるのだ。スタミナや折り合いに自信がないと出来ない騎乗である。

それらを全て乗り越え・・・直線は、追い縋るスワーヴリチャードを寄せ付けずにゴール。これはひとえに馬の力である。しかし、今回のレースは「超・超スローの瞬発力勝負」。ルメールの騎乗が「ハマった」感があるのも確か。ダービーは「運がいい馬が勝つ」とかつて言われたが、まさしく今回はこの馬に「運」があったと思う。世代ナンバーワンを賭けた真の戦いを、もう一度見たい(菊花賞でもう一勝負!秋天は来年でいいだろ!)。

 

2着のスワーヴリチャードは、今回のメンバーで最も理想的な競馬をしたと思う。内枠から道中は中団前目のイン。なにより、このスローでもバッチリ折り合いが付いたのが大きく、4コーナーでスムーズに外へ。四位はこの時に「勝った!」と思ったのではなかろうか?直線ではペルシアンナイトを捻じ伏せ、上がり33.5を繰り出してレイデオロに襲いかかったが・・・相手が一枚上であった。さらに距離が伸びて良さそうな馬だけに、菊花賞が非常に楽しみであるな。

 

3着アドミラブルは上がり最速33.3を繰り出してなんとか馬券圏内に。4角2番手のレイデオロの上がりが33.8であるからして、これはちょっともう・・・どうやっても届かんかったな。「青葉賞はダービーで勝てない」のジンクスは守られたわけだが、この馬の能力は十分発揮出来たと思う。中には「大外枠でなければ」という意見あるだろうが、今回のダービーに限り、それは言い訳にはならんと思う。今週は外も伸びる馬場だったけんな。また、「レイデオロが上がって行った時に付いていけば・・・」という意見もあるかと思う。しかし、先程も書いたが、道中で大きくポジションを上げるのは大きなリスクが伴うのである。一緒に行きたかったのは山々だったろうが、末脚勝負がこの馬のストロングポイント。行ってたら3着もなかったかもしれない。

 

4着のマイスタイルには驚いた諸兄も多いと思う。私も驚いた(笑)。内枠で横典だからまさか・・・とちょっとは思ったが、驚異の粘り腰であった。勝つためにはこれしかない!という騎乗。まさか1000通過63.2の超スローに落とすとは思わなんだ。2番手がトラストだったのもこの馬に幸いした。直後がクリンチャーやアルアインやダンビュライトだったらプレッシャーも変わっていただろうと思う。色々と意見はあるだろうけれども、「超スロー」も競馬の一つ。また面白いレースを見せて欲しい。

 

5着に皐月賞馬のアルアイン。勿体無い・・・そんな印象を残したのがこの馬。スタートよく絶好のポジションをゲット。しかし、マイスタイルの作った流れは超が付くスロー。この馬も多くの馬と同じく行きたがってしまったが、松山はガッチリ手綱を引いて折り合いに専念。当然松山も「ペースは遅い」と感じていたはずだが、それと同時に「ベストポジションなんだからココでいい」とも思っていたはず。誤算だったのはペースがあまりにも遅すぎて究極の瞬発力勝負になってしまったこと。この馬は皐月賞や毎日杯を見る限り、ある程度締まった流れで力を発揮する持久力型である。この馬も最後33.7の末脚を繰り出しているが、せめてレイデオロと同じ位置に居ないと勝ち負け出来ない流れであった。結果論であるが・・・もっと積極的に乗って良かった。ルメールと比べるのは酷であるけどな。

 

6着にダンビュライト。この馬も最高のポジションを取れたのであるが・・・道中めちゃくちゃ掛かっていたのである。向こう正面では落ち着いたんだが、これだけ掛かっていたにも関わらず、最後はきっちりと伸びてきた。アルアインと同様、見た目以上に惜しい内容だったと思う。もっとスムーズなら3着はあったかもしれない。

 

7着に我が◎のペルシアンナイト。「道中、レイデオロに付いていったのが失敗」「動かずに負けた騎手よりマシ」「やっぱり距離が長かった」といった意見が掲示板に多くあったが、この馬の場合、1コーナーに入る前にもうすでに掛かっていたのである(というより、レースが始まる前から入れ込んでいたのかもしれない)。

 

これはスタート後200m地点の画像だが、もうすでに戸崎は手綱を絞っている。

 

その後、ペースは歴史的な超スロー。そのせいもあってか、ペルシアンナイトはずっと行きたがり、手綱を押さえる戸崎に対し、クビをブルブルと振って何度も抵抗する。まるで、

 

「も、もうイってもいい?」

 

と頼み込む浅次郎のように。

(変な話混ぜるな!)

 

「馬とケンカするくらいなら、行ってしまえばいいじゃないか」

 

と我々素人は思ってしまうが、競馬はそう単純ではない。もちろんそうした方がいい馬もいるんだが(逃げ馬や短距離馬にそういうタイプが多い)、一度それを許してしまうと「折り合い」が出来ない馬になってしまう可能性があるのだ。折り合いがつかなくなった馬の末路は悲惨である(いくら能力があっても好走出来ない馬になってしまう)。だから、皆、馴致や調教で必死に「折り合い」を馬に教え込むのであり、時にはレースを捨ててでも「折り合い」を取るのである。

 

そういった訳かどうかは知らんが(中団後方で脚を溜めるという指示・作戦だったのかもしれん)、戸崎はギリギリの所でペルシアンナイトを我慢させていたのである。・・・そこにレイデオロがスーーーーッと上がっていく。

 

プツン。

 

と何かが切れる音。

 

戸崎が「もうこれ以上我慢出来ない」「このスローだと前に行った方がいい」「ルメールも行ったし!」と思ったかどうかは知らんが(笑)、レイデオロを追い掛けてポジションを上げるのである。この判断は間違っていなかったと私は思う。というのも、前に行ってから・・・それまで苦労していた折り合いがスッと取れ、手応え良く4コーナーを回ってくるではないか。

 

もしかしてだけど、

 

もしかしてだけど、

 

皐月賞も「我慢出来ずに上がって行った」のかも?

 

結局、残り200mまで善戦するも、

 

その後は脚が止まり・・・後続に飲み込まれる形で7着。

 

この原因が「前半掛かったせい」なのか、

「距離のせい」なのか、

「究極の瞬発力勝負のせい」なのは私には分からん。

 

しかし、

着差以上に紙一重の内容だったと思う。

 

秋は神戸新聞杯で会いたいなあ~。

 

他、カデナサトノアーサーは大外ブン回しでアドミラブルの更に外から追い込み。33.5、33.4という究極に近い上がりを使った追い込んだが、レースには全く関係なく10着、11着。完全に「超スロー」の展開に殺されてしまったな。

 

今回のダービーは

「展開が変われば着順も大幅に変わる」

と思わせるレースであった。

 

もちろん、そんなもんはタラレバであり、

言っても詮無いことであるが、

秋の戦いを予測する上で重要になってくると思う。

 

しかし、

 

今回のダービーは2:26.9。

先週のオークスが2:24.1。

 

時計だけでレベルが測れるわけではないが・・・

こうも違うとねぇ・・・

 

もしかして今年の3歳では、

ソウルスターリングが一番強いんじゃね?

と思ってしまった諸兄も多いと思う。

(私もちょっとそう思っている)

 

 

ま、馬券はハズレたが、

 

今日も明日も明後日も、

スガパー(清々しいパー馬券)の精神である。

 

安田記念も懲りずに

モッコリケツ馬券で逝くぜー!

 

 

※これは福永祐一のダービー回顧

ダービー回顧『攻めたクリストフと攻めなかった自分』

非常に参考になるので、読んでおくことをオススメする。

 

 

 

【浅次郎のひとりごと】

浅次郎POGの結果発表!

netkeibaより

 

優勝は、RINAさん!

 

わー!ぱちぱちぱちぱち!

 

RINAさんの指名馬で活躍したのはソウルスターリング一頭のみ!だけんどもしかし!その一頭が阪神JF、オークスを含め重賞3勝を挙げる大活躍!ほぼ一頭のみでポイントを稼いでしまった!そして、TETSUさんやasajiroの猛追を退けて優勝!RINAさんには優勝賞品としてamazonギフトカードを贈っておく(金額は心ばかりである。お買い物の足しにでもしてくれい笑)。あ、メールアドレス宛に贈るので受取り宜しくー!

 

いやあ・・・しかし、アドミラブルがダービーを勝てば浅次郎の大逆転勝利だったんだが・・・そう上手くいかんよなー(笑)。

 

それから「変態指名で賞」。これは浅次郎の毒断と変見にて決めさせて頂くが、スクリーンヒーロー産駒のトラストで札幌2歳Sを制し、マツリダゴッホ産駒のディヴァインコードで3勝を挙げたSMスナイパーさんに決定。SMスナイパーさんにもamazonギフトカードを贈らせて頂く。

 

さて、

 

来季の浅次郎POGに参加したい!

って毒者の皆は今のうちに準備をしておいてくれ。

 

・参加資格:浅次郎ブログ毒者

・10頭指名(牡馬牝馬問わず)

・ドラフトなし

・縛りなし

・母の名前だけでOK(全角カタカナ、箇条書きで準備しておいてね)

 

賞品はamazonギフト券。「優勝」と「変態指名で賞」のみ。

賞品の出処は浅次郎のポケットマネーである(笑)。

 

1年間、浅次郎と一緒に競馬を楽しみたい!って方は是非ご参加を!

 

定員は20人の予定。

締め切りは来週か再来週くらい(気分による笑)。