ダービー2019回顧!ロジャーバローズの勝利はフロックか?

【ダービー2019レース回顧】東京芝2400mで行われた3歳頂上決戦GⅠ東京優駿(日本ダービー)。勝ったのは12番人気の大穴伏兵ロジャーバローズ!2着にダノンキングリー、3着にヴェロックスが入り、圧倒的1番人気に押されたサートゥルナーリアは4着に敗れた。さて、ロジャーバローズの勝利はフロック?サートゥルナーリアの敗因は?

 

ロジャーバローズ、

驚愕の12番人気ダービー制覇!

 

 

いやあ・・・

 

今までね、

何度も何度も大穴馬に◎を打って来たけどね。

今回ほど・・・

誇らしくも悔しくもあったのは初めてである。

 

そう。

 

浅次郎の◎はロジャーバローズ。

予想はこちら

 

だけど馬券はハズレ((((((T_T))))))

 

ちきしょー!

 

も、猛省・・・!

 

 

・・・

 

だけどね。

 

毒者のみんなから沢山のコメントを頂いてね。

 

涙がちょちょぎれるほど嬉しかったのも事実。

 

お金は一円も増えなかったけど、

 

大事な何かを

 

貰った気がした44歳の夜。

 

簡単にレースを振り返ろう。

 

■ダービー2019レース結果

 

■ダービー2019レース映像

 

 

■ダービー2019レース回顧

スタート!6番のサートゥルナーリア、メイショウテンゲン、レッドジェニアル、アドマイヤジャスタが出遅れ。と言っても、大きく出遅れたわけではなく1馬身くらいのもの。後ろから行く馬にはあまり影響ない範囲。レース後・・・サートゥルナーリアの出遅れが大きく取り上げられていたが・・・これが直接の敗因ではないと思う。

 

サートゥルナーリアは出遅れたせいで想定より後ろのポジションを余儀なくされたわけだが、ご覧の通りスッとインのポジションを確保。出遅れた分の距離損なんてのは外枠の馬に比べればごくごく微細なもの。先頭は内枠のロジャーバローズとエメラルファイト。いずれも出たなり馬なりでこの位置。

 

押して押して池添サトノルークスが前へ。そして、これまた押して押して外から飛んで来たのが横武リオンリオン。ダノンキングリー、ヴェロックスあたりは馬なりのまま先行。

 

スピードに乗って飛ばしたリオンリオン。賛否両論あると思うが、私は思い切った騎乗で好感を持った。このくらいぶっ飛ばして逃げる馬がいた方がレースは面白いよね。この馬が飛ばしたおかげでレース全体の流れも速くなったと思う。

 

番手に、スタートから一切無理することなくマイペースでこのポジションを取ったロジャーバローズ。リオンリオンが行ってくれたおかげで「実質ハナ+目標がある」という理想的な展開。「スローでヨーイドンの競馬になったら分が悪い。だから、ある程度流れて後続になし崩しに脚を使わせるような競馬をしたいと思っていました」・・・これは浜中のレース後の弁。ここから、浜中は3番手との距離をちょっとずつ広げていく。3番手には積極的にこのポジションを取ったサトノルークス。

 

その後ろにエメラルファイト。ダノンキングリー。クラージュゲリエ。うーむ・・・素人目であるが・・・ダノンキングリーはちょっと掛かり気味のように見える。私がこの馬に感じた不安はまさにその点で。2000mまでは持っても・・・2400は辛いんじゃなかろうか・・・と思っていたのだ。結果的に全くの杞憂だったわけだが、逆に言えば、もっとリラックスして走ることが出来たらもっと上のレベルで走れる馬なんじゃなかろうか?と思ったり思わなかったり。

 

中団の前にマイネルサーパス、ヴェロックス。その後ろにランフォザローゼス、シュヴァルツリーゼ。ヴェロックスは折り合いもバッチリ。

 

中団後方にニシノデイジー、サートゥルナーリア。

 

後方固まってレッドジェニアル、ナイママ、タガノディアマンテ、アドマイヤジャスタ、ヴィント。最後方にメイショウテンゲン。強烈に掛かっているのが16番のタガノディアマンテ。気性悪そうだなあ(笑)。

 

ラップタイムは・・・

 

 

1000m通過が57.8。

 

と言っても・・・

これはぶっ飛ばしたリオンリオンのペース。

番手のロジャーバローズとは7~8馬身の差があったから、

実際のハナであるロジャーバローズのペースは、

 

1000m通過は59.0~59.2くらいだったと思われる。

 

ロジャーバローズのラップは、

12.7-10.7-11.8-12.0-12.0くらいだったんじゃないかと。

 

それでも東京2400のペースにしては速く感じるが、

今の超レコード馬場を考えると・・・

平均的なラップだったんじゃないだろうか。

 

浅次郎的に馬場補正すると・・・

1000m通過60.3という感じ。

 

1200m地点通過時の隊列がこんな感じ。ロジャバローズにとって最高だったのは、後ろのサトノルークスが控えて「実質単騎逃げ」の格好になったこと。マイペースのまま4~5馬身のアドバンテージを取ることが出来たし、前には目標となるリオンリオンがいる。このままアドバンテージを維持しつつ脚を溜めることが出来れば・・・浜中は亀頭が熱くなるのを感じた。

 

アドバンテージを保ったまま3~4コーナーへ。

 

絶好の手応えで4コーナーを回るロジャーバローズ。多くの競馬ファンが潰れると思っていたと思うが・・・ロジャーバローズはずっと自分のペースを刻んで走っており・・・余力十分。内々を回すダノンキングリーがロジャーバローズを追う。手応え十分のヴェロックス。大外を回している赤い帽子がサートゥルナーリア。おそらく・・・レーンは、大外ブン回しでも勝てると思ったのではないだろうか?

 

ロジャーバローズ浜中は「引きつけてから追い出す」なんて小細工は一切せず、直線に向いてすぐにGOサイン!これが最高の判断で。「切れないけどいい脚を長く使う」というロジャーバロースの長所を存分に引き出すのである。

 

前を行くリオンリオンを捉えるロジャーバローズ。すぐ後ろにダノンキングリー。多くのファンはロジャーバローズの役目はこれまで・・・と思ったことだろう。

 

そして、外から豪快にサートゥルナーリアとヴェロックスが併せる形で伸びてくる!見た目的にはサートゥルナーリアの脚色がいい!「キタキタキター!」とこれまた多くの競馬ファンが思ったことだろう。

 

だけんどもしかし!ロジャーバローズの脚色が衰えない!そして、追撃するダノンキングリーがここで外にヨレるのである!戸崎の左ムチに反応したのか?馬自身がヨレたのか?・・・もちろん私にはわからない。戸崎的に外のサートゥルナーリアに備えて外に行ったのか?・・・と思わんでもないが、定石的には前を行くロジャーバローズに馬体を併せに行くべきだろう(つまり右ムチを使うべきだろう)。

いずれにせよ・・・外にヨレたせいで、戸崎はわずかに馬の軌道修正を余儀なくされ・・・一瞬加速が止まってしまうのである。

 

残り100m!粘る粘るロジャーバローズ!鬼の形相で追う浜中!金玉の裏は汗でべっとりだったに違いない!そして一瞬のロスはあったが猛追するダノンキングリー戸崎!大外を回したサートゥルナーリアは・・・残り100mで止まってしまう!単勝に数千万円をぶっこんでたユーチューバーは失神したに違いない(笑)。

 

残り50m!ロジャーバローズとダノンキングリーの一騎打ち!迫るダノンキングリー!必死に逃げるロジャーバローズ!

 

クビ差残したところがゴール!

 

いやあ・・・

 

この予想を書いた時に私はこう言った。

 

 

それをまさしく体現したレースだったと思う。

 

ロジャーバローズの勝ちタイムは

驚愕の2:22.6。

勝ち馬の上がりは35.1。

 

ドゥラメンテのダービーレコードを

1秒近く更新するスーパーレコードだったわけだが、

当然これは馬の力ではなく高速馬場の賜物である。

 

だからといって・・・

ロジャーバローズの勝ちは決してフロックではない。

 

もちろん、最高の枠、最高の展開に恵まれたのは確かである。

しかし、自らレースを作り、

自ら仕掛け、後続を完封しての勝利。

これはなかなか出来ることではないよ。

 

 

もう一度ラップタイムを見てみよう。

ロジャーバローズは最後の3F以外、

ほぼハロン12秒のラップで走っているのである。

 

これは厳しい。

うちの嫁さんより厳しい。

普通の馬なら厳しさに打ちのめされて直線半ばで沈没であるが・・・

 

ラストも粘りに粘って12.0。

普通こんだけの競馬したら最後はバテるもんだけどね。

 

現代競馬ではこういう競馬をする馬が少ないだけ。

私は今回のダービーで

ロジャーバローズは覚醒したと見ている。

 

スッと先行できる器用さがあって折り合いに不安がない。

とにかくスタミナがあってバテない。

瞬発力に劣るがスピードの持続力に非常に優れている。

 

タイプ的にはキタサンブラックのような馬なんじゃないかと。

 

ま、しかし、この馬の最大の買い所は今回だったのは間違いなし。

今後このようなオッズで買えることはまずないだろう。

 

おめでとうロジャーバローズ。

おめでとう浜中。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝ったロジャーバローズは日高の飛野牧場の生産馬。典型的な弱小零細牧場であるが、母のリトルブックは名牝ドナブリーニ(ジェンティルドンナの母)の半妹。これは想像であるが・・・牧場の命運を掛けてこの母を輸入し、借金まみれになりつつ、ディープインパクトの種を付けたのではなかろうか(浅次郎の想像。笑)?その結果がこの馬だったとしたら、そのままリアル版「優駿」になりそうなサクセスストーリー。今回「運が味方した」と考える向きが多いと思うが、是非秋にはその強さを証明して欲しいものである。

2着のダノンキングリーもディープインパクト産駒。結局東京の高速馬場はディープインパクトの独壇場か・・・と思ってしまうなー(笑)。あと一歩栄冠に届かなったわけだが・・・今回は勝ち馬が強すぎた。この馬もね。インの好位でジッと我慢し、ロスのない競馬でかなりうまい競馬をしているのである。ミスったのは最後の直線だけ。あそこでヨレなければ・・・勝ったのはこの馬だったかもしれない。掛かり気味に見えたのは気にしなくていいらしい(笑)。しかし、さすがに菊花賞より天皇賞秋だろうなあ。

3着のヴェロックスはジャスタウェイ産駒。思ったよりポジションが後ろになったのは枠順のせいもあったかもしれない。仮にこの馬がダノンキングリーのポジションが取れていれば・・・と思ったり思わなかったり。凄いなと思ったのは最後の直線。一旦完全にサートゥルナーリアに交わされたのであるが・・・最後の100mで差し返して3着。この馬は菊花賞でも全然問題ないと思う。

さて、4着に敗れたサートゥルナーリアの敗因だが・・・巷では「出遅れ」が問題だったと見る向きが多い。出遅れたせいで理想とするポジションが取れなかったと。それはもちろんあるだろう。しかし、出遅れと言ってもわずかだったし、スローの前残りになったわけでもない。平均以上にラップは流れたし、外差しが決まらない馬場でもなかった(目黒記念では外差しの馬が1~2着)。実際、4コーナーでの手応えは凄くよく見えたし、直線半ばまでは「キッチリ差し切る!」かのように見えた。しかし・・・残り100mで止まってしまい、一旦交わしたはずのヴェロックスに差し返されてしまった。これは・・・

「距離」が敗因だったと思う。能力で中距離をこなしているが、本質は違う!ということではなかろうか?あるいはスローの中距離ならこなせるが、今回のような一貫したペースだと苦しくなる・・・ということではなかろうか?もう一つの可能性としては「高速馬場適正」。もしかしたら・・・高速東京は向かないのかもしれない。このレースだけじゃわからんけどね。

5着ニシノデイジー、6着クラージュゲリエ、7着ランフォザローゼスあたりも差のない競馬でね。位置取り一つで3着まであったかもしれないね。いつも言っているが、

 

オッズほど実力差はない。

 

ということだと思う。

 

私の馬券は・・・ダノンキングリー抜けでドモナラズ。

 

た、短小・・・

 

 

さて!

 

気を取り直して!

 

来週は安田記念やね!

 

問題はアーモンドアイだが・・・

 

き・・・斬る!

 

(と思う)

 

予想をお楽しみに。

 

 

【浅次郎のひとりごと】

浜中良かったなあ・・・

 

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