
【NHKマイルC2025レース回顧】東京芝1600mで行われた3歳マイル王決定戦!GⅠヴィクトリアマイル!勝ったのは伏兵9番人気のパンジャタワー!2着には3番人気のマジックサンズ、3着には12番人気のチェルビアットが入り大波乱の決着!1番人気アドマイヤズームの敗因は?展開面?蹄鉄?それとも?
3歳マイル王はなんと、
パンジャタワー!
大激戦となったゴール前!
わずか頭差で勝利したのは9番人気のパンジャタワー!
いや、これは正直驚いたなあ。
調教抜群だったんで金玉の端には置いてたんだが、
まさかこんなに強い競馬で勝つとは!
展開が向いただけでしょ?
という意見は少なくないと思うが、
スローで展開が向いたわけじゃあないし、
外々を回して早め先頭の堂々たる競馬だったからね。
強い競馬だったと思う。
さて、簡単に回顧しておこう。
■NHKマイルC2025結果
単勝は2,610円。単勝は案外買われてたんだな・・・なんか80倍位ついててもおかしくないと思うけどどうだろうね。馬連は20,740円、馬単39,730円、三連複は275,990円。これは付いたよなあ。こういう馬券を取りたい。三連単は1,505,950円かー。取った人凄いわ。
今回、私の◎はサトノカルナバルだったわけだが・・・直線外からジリジリ伸びるも6着まで。狙っていたチェルビアットは買えたもののパンジャタワー、マジックサンズは買えずに撃チンコ。ちょっと今回・・・難し過ぎたと思う。もし当たるとすれば、パンジャタワーかチェルビアットかを軸にして手広く買うか?あるいは三連複ボックスの多頭数買いか?あるいはマジックサンズを軸にしての総流しとかね。いずれにせよ激ムズだった。
■NHKマイルC2025レース映像
■NHKマイルC2025レース回顧
スタート!ほぼ揃ったスタートだが、コートアリシアンがとんでもない出遅れ。これ、ただの出遅れではなく・・・何かに驚いて回避行動に出たような感じでね。逸走気味に大きく外に膨れちゃったのである。
どんだけーーー!例えるなら一頭だけ離れた26番ゲートから発走したようなもんでね。致命的という言葉が生易しく感じる大出遅れだったわけだが、この馬・・・結果上がり2位をマークして0.7秒差の10着まで来てるんだよね。
出遅れのビハインドはゆうに8馬身以上。もしかしてこれ・・・遅れなかったら勝ち負けだったんじゃね?他、スタートが良くなかったのはマイネルチケットとマジックサンズ。
さあどの馬が行く?好スタートを切ったランスオブカオスの行きっぷりが良くて先頭に立つも、中からトータルクラリティ、アドマイヤズーム、外からディラトーレ、更に大外からヴーレヴーが上がって行く。どの馬もほぼ馬也で無理して押してる感じはない。
ランスオブカオスは下げて好位の一角。その後ろにイミグラントソング。内にモンドデラモーレ。外にアルテヴェローチェ。
中団にショウナンザナドゥ。そしてちょうど真ん中くらいにいるのがパンジャタワー。外にサトノカルナバル。内にチェルビアット。その後ろにマピュース。好走した馬はこの辺に固まってたんだねー。
後方にヤンキーバローズ、ミニトランザット、マイネルチケット。
離れてポツンとマジックサンズ、さらに離れてコートアリシアン。
ラップタイムはこう。
前半3Fが33.4!
これは速い!
マイル戦というよりスプリント戦のようなラップ!
2F目の10.4もそこそこ速いのだが・・・
3F目が10.7とかなり速い!
さらに4F目も11.2と速かったんだよね。
ちなみに、
鬼レコードが出た先週の京王杯SCの前半ラップが
12.2-10.7-11.0-11.2。
1400mレコードの一戦がこのラップである。
今回がどれだけ速かったかわかるよね。
結局・・・
途中でハナに立ったのはヴーレヴー。
ムリしていた感じではなく、
馬也のまま楽にハナに立ったように見えたし、
途中まで先頭だったトータルクラリティもずっと馬也。
これを見て、
「やっぱりスローか!」
と思った方は多かったと思うが、
実際はこのハイペース・・・
逃げ馬はいないし、
ムリして行った馬もいないのに・・・
なんでこんなペースになったのか?
これが競馬の面白いところで、
逃げ馬不在だとたまにこういう現象が起きるのである。
結局、乱暴にラップを2つに割ると、
前半44.6-後半47.1の前傾ラップ。
東京では珍しく、
上がりの掛かるタフな消耗戦となったのだ。
こうなると台頭するのは1400適性の高いパワー寄りの持久力型。
瞬発力タイプの馬達にはキツイ展開となった。
戻ろう。
縦長の隊列で3コーナーへ。
4コーナーを回ってさあ直線!先頭ばヴーレヴー!その外から手応え十分に見えるアドマイヤズーム!この馬から買ってた方達は・・・まさかここから惨敗するとは思わんかったやろねえ。
ココで注目したいのが勝ったパンジャタワー11番!ご覧のように4コーナー回る時点で松山は大外に持って行ってるのである!これが不利を受けたくないダントツの人気馬とか、差し脚に自信がある馬ならわからんでもないが、普通コーナーは少しでも内を回したいと考えるもの。当たり前だがその方が距離ロスが少ないからね。実際、同じような位置にいたサトノカルナバルやマピュースは出来るだけ内を回そうとしている。しかしこの時点で大外ってことは、実は松山は相当自信があったのかもしれない。そしてこの選択があったからこそパンジャタワーは最大限に力を発揮したんだと思う。
もう一頭注目したいのが後方インベタにいるピンクの帽子マジックサンズ。これはパンジャタワーとは対照的なコース取りでね。距離ロスを最小限に押さえつつイン突きに賭ける武豊のギャンブル騎乗。これも強烈だったねえ。
残り400!馬場の真ん中に出し、満を持して追い出したアドマイヤズーム!しかしこの時川田は「ああ、止まる」とつぶやいたんだそうな(※ジョッキーカメラより)。手応え良く見えたが、実際余裕は無かったのだ。さあ、横にズラッと広がって坂を登る!大外からパンジャタワー!内に潜り込んで馬群を捌くマジックサンズ!そしてこの時・・・チェルビアットは馬群の中で進路がなく追い出しを我慢している状態!
坂を登ったところでアドマイヤズームが苦しくなり横一線!脚色がいいのは外!モンドデラモーレとパンジャタワー!それから内に潜り込んだマジックサンズ!やっと前が開いたチェルビアットも追い出し開始!
残り200!モンドデラモーレを捻じ伏せて先頭に立つパンジャタワー!私の◎サトノカルナバルはまだかなり後ろ。づがーん。
残り100!先頭に立ったパンジャタワーだが、ここでやや脚色が鈍り・・・内からマジックサンズが強襲!そして馬群の中からチェルビアットが猛烈な勢いで伸びてくる!お、サトノカルナバルもココに来て猛烈に伸びてきたが・・・これは時すでに遅し~!
ゴール前は3頭が絡まるように入線したが、パンジャタワーが頭差で勝利!
パンジャタワー、
渾身の一撃でGⅠ制覇!
勝ち時計は1:31.7。
勝ち馬の上がりは34.2。
あんた強かったよ!
勝ったパンジャタワーは新ひだか町・チャンピオンズF生産のタワーオブロンドン産駒。栗東・橋口厩舎。鞍上は松山。タワーオブロンドンの初年度産駒であり、もちろんGⅠ初制覇。これはチャンピオンズFも嬉しいだろうけど繋養先のダーレーも嬉しいだろうねえ。血統からも戦績からも・・・この馬も1600は長いと見る向きが多かったと思われるが、それらを嘲笑うかような快勝。しかも終始外々を回しつつ、4コーナーは大外に出して長く長く脚を使って堂々の勝利!特A評価・メイチ仕上げを施した陣営。それから、完璧な騎乗で100%以上の力を出し切った鞍上の力も大きかったと思う。
問題は今後だが・・・なんとダービーに出走するプランがあるのだという。是々非々の意見が出ているが、「中3週で馬は大丈夫なのか?」「もう秋に備えた方がいいのでは?」「いや安田記念でしょ!」「距離は持つのか?」「いや持たんでしょ!」という感じで批判的な意見が多いみたい。しかし他のGⅠならいざ知らずダービーである。個人の馬主さんみたいだし、これが人生最初で最後のダービーチャンスかもしれんわけだし、私個人的には夢があっていいと思うけどね。叔父にダービー馬のロジユニヴァースがいる血統だし、ダメと決めつけると痛い目に遭うかもよ?
2着のマジックサンズは武豊渾身のイン突きでゴール前迫ったがわずかに届かず。展開面・コース取り・鞍上の鬼騎乗がハマった感はあるが、当然能力があるからこその好走。尚、スタート直後、アドマイヤズームの外れた蹄鉄が真後ろにいたマジックサンズに直撃したとのこと。これがなければ・・・という話もありますな。個人的には当然評価はしていたのだが・・・マイル戦に適応出来るかわからなかったのと、想定よりかなり人気になった印象で妙味薄いと感じたからねー。最後の最後にイミグラントソングと迷って斬っちゃったんだよね。これは選択ミスだった。この後は秋に向けて休養に入るとのこと。ダービー出てくれば面白そうな馬だけどねえ。
3着は大穴12番人気の★チェルビアット。いや、この馬は私も★穴で狙ってたんだが、ガチで惜しかったね。あとゴール板が10m先なら・・・いや、前が開くのがもうちょい早ければ勝っていたのはこの馬だったかもしれない。血統的にはステイゴールドと同じゴールデンサッシュの牝系で姉には名牝ショウナンパンドラがいる血統。オークスあるいは秋華賞で狙う気満々だったわけだが、牡馬相手のNHKマイルCでもこれだけの競馬が出来る馬だったのだ。ただし、今回はハイペースの消耗戦がピッタリだった印象。ほとんどの専門家や予想家は「ハイペースなら差し有利」「スローペースなら前有利」なんてことしか言わないが、競馬はそんなに単純ではない。馬には適正があるのであり「ハイペースの逃げ」が得意な馬もいれば「スローが得意な差し馬」だっているのだ。で、この馬は距離問わずハイペースが得意な持久力型。とにかく上がりが掛かるタフな展開が得意でね。レースの上がり35.3という流れはこの馬にピッタリだったのだ。これはそのまま秋華賞とリンクする適正なんでね。秋はローズSあたりで5着くらいに負けてもらって本番に行って頂きたい。
4着モンドデラモーレは惜しい競馬だった。今回比較的前で競馬した馬の中で好走したのはこの馬とランスオブカオスだけ。騎乗内容もほぼ完璧な内容でね。直線外に出した時は鞍上も勝ったと思ったのではなかろうか。最後、競り負けたのはもう相手が強かったと言うしかあるまい。個人的にはデータ分析の穴馬候補でも挙げていたように狙ってはいたんだが、今回前に行く馬は辛いと判断して斬っちゃったんだよね。秋はマイル路線かな。
5着に▲ランスオブカオス。敗因は展開面。前目に行って好走したのはこの馬とモンドデラモーレのみ。上がり33秒台での瞬発力勝負ならもっと違う競馬になったと思う。負けて強しの競馬をしたと・・・という世間の論調に逆らう気はないが、引いたことによって前とは少々差があったし、内々を回してロスのない競馬だったし、そもそも「ハイペースで負けた」というのはあまり言い訳にならず(レベルの高いレースはペースが速くなるものである)。次走は過剰人気になりそうなんでね。コースや相手関係によっては軽視するのもありかなと思ったり思わなかったり。
我が◎サトノカルナバルは6着まで。勝ち馬パンジャタワーの後ろから外に出し、これを追いかけたが引き離されてしまった。直線ゴール前こそ凄い伸び脚だったものの・・・エンジン掛かるのが遅かったなあ。離れた6着が精一杯。未知の可能性とレーンの手腕とそのポテンシャルに賭けたがダメですた。しかし今回の内容だと距離はもっと伸びても良さそうだし、秋の活躍を期待したい。
◯アドマイヤズームの敗因はもう世間でも言われてる通り、ハイペースに巻き込まれたことだろう。これは好位追走タイプにアルアルの負け方だね。ただ、本当に、その敗因はハイペースだったのかどうか?これは疑って考えることも必要。なぜなら、わずか一列後ろにいたランスオブカオスは5着に頑張ったのに対し、この馬は14着。本当にハイペースが敗因だというならこの馬も惨敗する必要があっただろう。他に考えられる敗因は、スタート直後に落鉄したこと。それからスタート前に入れ込んでいたこと。まあ、正確な敗因は分からんが、次戦は間違いなく人気になってしまうだろうからね。買うならパドックや返し馬をしっかりと注視したい。
△イミグラントソングは後ろから鬼脚に賭ける競馬をすると思って一応押さえたんだが、蓋を開ければ前付けしてアドマイヤズームを徹底マーク。この作戦?ルメールの判断?が今回思いっきり裏目に出たわけだが・・・小細工使わず、追い込む競馬してれば・・・好走可能だったかもしれない。石川を乗せてたらどうなっただろうね???
あと次走気をつけたいのは、上でも挙げたコートアリシアン。直線は最内を突いてあわやたわわの追い込みを見せたが、最後は甘くなって10着まで。でもこれ・・・大出遅れがあったせいで道中で結構脚を使わざるを得なかったからね。普通にゲート出ていれば・・・と思わずにいられない。
以上、レース回顧終わり。
今週も東京マイルのGⅠヴィクトリアマイル!
去年は14番人気単勝206倍のテンハッピーローズが勝ったレースだが・・・
今年も荒れて欲しいね~。
松山めっちゃ嬉しそうだったなー。
【note予想結果】
というわけで、今週は完全なるハズレ。しかし今回私にパンジャタワーは買えなかったし、マジックサンズも斬ってたからなあ。今年はルメールか武豊かで迷ったら武豊の方が良さそうですな。
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