ブリンカー着用馬の成績データ!初ブリンカーは効く?

【競馬コラム】ブリンカー着用馬の成績ってどうなの?データは?ブリンカーは効くのか効かないのか?ブリンカー非着用馬と比べてどうなん?なんでブリンカーだけ事前の届け出が必要なん?初ブリンカーの成績はどうなの?初ブリンカーは走らない?超大穴の時に狙うべき?芝よりダートの方が成績いい?他の馬具との併用は?

 

今回は、

ブリンカーの話。

 

 

別名、遮眼革とも言われる。

競馬における代表的な馬具。

半球カップ状の器具で競走馬の後ろの視界を遮ることによって、

馬の集中力を引き出す効果がある。

・・・と言われている。

 

私のナニにも集中力を引き出す器具を付けたいところだが、

このブリンカー・・・

JRAでは唯一「事前の届け出」が必要な馬具でね。

シャドーロールやチークピーシズといった他の馬具は届け出の必要がないがわけだが、

なんでやねん?って思う。

だって、馬具に関する情報って

予想するファンにとって結構大事じゃね?

いや、すべての馬具が必要ないのならわかるが、

なんでブリンカーだけ届け出が必要なのか?

ルールの問題なら改正すべきだと思う。

 

しかしまあ現状では、

事前に装着の有無が分かるのはブリンカーのみ。

競馬新聞を見ればだいたい、

「B」「BL」などの表記がしてあるので、

事前にその装着の有無を確認することが出来るわけだ。

 

で、

 

このブリンカー。

 

実際、その効果はどうなのか?

 

 

データで見てみよう。

 

■ブリンカー装着馬の成績

 

これはここ2年ほどのJRAのすべてのレースにおける成績である。

ブリンカー着用馬は、非着用馬と比べて、

勝率で約2%、複勝率でも約4%・・・

その成績が劣るのだ。

 

「ええ?じゃあブリンカー着用馬はダメじゃん!ブリンカー付けてない馬の方がいいじゃん!」

 

と思ってしまいがちだが、一概にそうとも言い切れない。

そもそもブリンカーを着用する馬は、

気性的な問題を抱えて能力を発揮にしくい馬だったり、

アレコレ工夫をしてなんとか成績を良くしたい・・・って馬が多いわけ。

つまり、

もともと成績が悪い馬なのだから・・・

数字はそりゃ悪くなるわね。

 

ココで言いたいのは、

ブリンカーを付けてあら一変!

ヘソまで反り返ってムキムキ!勝ちまくり!

なんてことには・・・

そうそうならないってこと。

 

また、効果がある馬と全くない馬、

あるいは逆効果になる馬、

あるいは徐々に効果がなくなる馬がいるわけで、

ブリンカーを付けたすべての馬に効果があるわけじゃないのだ。

 

ただ、ココまで明確に数字が劣るとは思わなんだ。

むしろちょっと良いんじゃね?

と思ってたんだが・・・全然違うやんか!

 

「ブリンカーを付けた馬」はその成績が劣るのであれば・・・

取捨で迷った時などに、

ブリンカー着用馬は割引き!

という判断をすることは出来るわな。

少なくとも・・・

ブリンカーはプラス材料でしょ!

という誤った判断はしなくて済みそう。

(もちろんケースバイケース。ブリンカー装着で結果が出てる馬には当てはまらない)

 

では、

初ブリンカーの場合はどうなのか?

レースを見ていると・・・

競馬アナが

「1着の◯◯◯◯は初ブリンカー!前走から一変の内容でした!」

なんて実況することも少なくないし、

なんとなく

「初ブリンカーは走る!」

というイメージをしている毒者は多いと思う。

 

では実際の数字を見てみよう。

 

■初ブリンカーの成績

これは私がコツコツと初ブリンカー馬をチェックして得たデータである(抜けなどもあるので完全なデータではない)。ブリンカー装着馬と比べてみよう。

 

ブリンカー装着馬:勝率5.6%、連対率12.0%、複勝率18.4%
初ブリンカー装着馬:勝率4.4%、蓮衣率10.2%、複勝率14.8%

 

ご覧のように・・・

ブリンカー装着馬より、

初ブリンカー馬の方が劣るのだ!

つまり、

ブリンカー非着用馬>ブリンカー着用馬>初ブリンカー馬ということであり、「初ブリンカー」でいきなり激走する馬は実際にはかなり少なく、凡走する馬の方が圧倒的に多いのだ!ブリンカー着用馬の方が成績がいいのは「ブリンカーを装着することによって結果が出た馬」が継続してブリンカーを着用し、継続して結果を出すからだろう。「初ブリンカーは走る」というのは単なるイメージでしかないのだ!

 

最近の例だと・・・

大阪杯の時に初ブリンカーだったのがソールオリエンス。

 

 

この時は結構話題になったが・・・

結果は5番人気で7着。

そして先日の宝塚記念はブリンカーを外して・・・

7番人気2着。

 

もちろん、これをもってブリンカーの効果のあるなしを論じてるわけではない。試す価値は十分あると思うし、初ブリンカーで激変する馬もいる。しかしそのケースは比較的少ないということ。凡走する馬の方が圧倒的に多いのだ。

それは回収率にも現れていて・・・66%とかなり低い数字。これは「初ブリンカー狙い」の競馬ファンが一定数いることも示しており(ソールオリエンスも初ブリンカーに期待したファンが結構いたのではないか?)、初ブリンカー馬は20%増しくらいで買われてしまうからだろう。つまり、戦略的に大きな視点で見ると「初ブリンカー狙い」はしない方がいいのである。全くダメではないが、むしろ割り引き材料なのだ。

 

「そ、そうだったのか・・・」

「初ブリンカー馬、たまに狙ってたわ・・・」

 

という毒者が多いと思う。ナニを隠そう私もそうだ。「この馬・・・ちょっと微妙だけど初ブリンカーか!激変あるかもしれん!狙ってみようかな~!」と考えたことが何度あったか・・・むしろ初ブリンカー馬を狙う場合は、「微妙な馬」ではなく「惨敗続きのとんでもない大穴馬」の方が良いような気がする。そっちの方が来る確率が高いという話ではなく、来た時のリターンが大きいという話。いや、確率は低いけど初ブリンカーで激変する馬は確かにいるからね。狙うなら超大穴の方がいいかなと思ったり思わなかったりするわけだ。

 

あと、ブリンカーはナニと一緒でカップの深い浅いもあるし、右だけ左だけってパターンもあるし、他の馬具との併用で効果を発揮する場合もあるので注意が必要。上のデータで・・・初ブリンカーは「芝よりダートの方が成績がいい」という点に気づいただろうか?

 

 

ご覧のように、明らかに芝よりダートの方が成績いいのである。この原因は謎だが・・・もしかしたら他の馬具との併用。例えば、シャドーロールやホライゾネット(パシュファイヤー)を併用したケースなんかがあるのかもしれん。

 

 

ホライゾネットは網で目の部分を覆うことによって、視界を制限しつつ(ぼんやりとしか見えなくなる)、飛んでくる「砂」や「芝」などから目を守るための馬具。特にダートでは「砂かぶり」を嫌う馬に装着することがあるわけだが(シャドーロールも多少その効果がある)、ブリンカーと併用するケースもあるわけだ。まあ、ホライゾネットを付けてるかどうかはパドックで確認しないとわからんわけだが(パドックでは付けててもレースではハズすこともあるので注意)、いずれにせよ初ブリンカーはダートの方が狙いやすいのである。これは憶えておいていいかもしれんね。

 

★ブリンカーのケツ論

・ブリンカー装着馬は基本割り引き。
・初ブリンカー狙いは基本NG。
・狙うなら芝よりダート。超大穴狙い。

 

というわけで、

今回はブリンカーについて考察したわけだが、

結構意外なデータだったのではなかろうか。

今後の馬券戦略の役に立てば幸いである。

 

では股!

 

 

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