天皇賞春2019レース回顧。フィエールマン春盾制す!

【天皇賞春2019レース回顧】京都芝3200mで行われたGⅠ天皇賞春。勝ったのは昨年の菊花賞馬フィエールマン。2着グローリーヴェイズとの叩き合いを制して快勝!秋は凱旋門賞挑戦のプランも上がった!離れた3着にパフォーマプロミス、人気のエタリオウは4着。ユーキャンスマイルは5着。敗因はなんだったのか?

 

フィエールマン、春の天皇賞制す!

 

 

ぬう。。。

 

こんなに強かったとは・・・

 

簡単に回顧する。

 

■天皇賞春2019結果

馬連1,780円か・・・こんな配当要らねえ!

(と強がっておく)

 

■天皇賞春2019映像

 

 

■天皇賞春2019レース回顧

揃ったスタート。青い帽子の2頭、ヴォージュとメイショウテッコンが行く構え。

 

おそらく作戦だったのだろう。押して押してヴォージュがハナを奪い。逃げの態勢に入る。続いてメイショウテッコン。カフジプリンス、ロードヴァンドール、パフォーマプロミスあたりも前へ。

 

一週前の3~4コーナー。早くも縦長の隊列。フィエールマンは中団後方。そして・・・エタリオウは単独最後方。これはいくらなんでも後ろ過ぎ?なんか勃ちっぷりが悪いような???

 

1000m通過は59.8!私の展開予想では61~62秒を想定していたが・・・これは春天のペースとしてはかなり速かったと思う。1800~2000m戦みたいなペースだよね。

 

ヴォージュのペース。2番手にロードヴァンドール。3番手に引いたメイショウテッコン。うーん。やっぱりこの馬はハナに立ってスムーズな競馬がしたかったなあ。

 

続いてカフジプリンス、インにチェスナットコート、間にパフォーマプロミス。ぬ・・・橙の帽子フィエールマンがもうココまで上がって来とるがな。

 

クリンチャーとグローリーヴェイズが中団から。リッジマンとユーキャンスマイルが後方。

 

ケントオー、そして最後方がエタリオウ。エタリオウは残り1000m地点から上昇開始。いくらなんでもそれは辛い・・・!

 

ラップタイムを見てみよう。

 

 

前半の1000mは59.8。

 

次の1000mが64.2。

 

つまり、最初の1000mは速かったものの、

 

次の1000mは超ゆるゆるスローだったわけだ。

 

特に、1400~1800mは13秒台のラップで

ペースが文字通りガクンと落ちているのである。

 

その時!

 

まさにその時に動いたのがフィエールマン。

しかしこの時のラップは13秒台なわけでね。

 

おそらくフィエールマン13.0秒くらいのラップで

ポジションをアップしたと思われる。

全く無理することなくポジションを上げることが出来たわけだ。

 

しかしこれは文章にするほど簡単なことではない。

何故かと言えば、

そのまま掛かって行ってしまう可能性があるからだ。

長距離戦で折り合いを欠いたらオシマイだからねー。

 

フィエールマンはポジションを上げた後・・・

すっぽりと先行勢5~6番手の外のポジションに収まる。

そして何事もなかったかのように息を整え、

動き出す時を待つ。

 

ルメール憎たらしいわあ・・・。

 

 

 

で、

 

後半1200のラップは、

 

 

12.5-12.3-11.7-11.6-11.0-11.9。

 

エタリオウが動いたのは残り1000m過ぎ。

 

12.3のラップのところ。

つまり・・・エタリオウはこの時、

推定11.6~11.7くらいのラップを踏んでいるわけ。

しかも淀の坂を登りながら。

 

私の勘ピュータによると・・・

天皇賞春でこの位置から動いて勝ち切ったのは

ゴールドシップのみ。

 

観たことない人は観てみそ。

 

 

うぐっ・・・今見ても胸熱っ!

 

よく勝ちきったよねこれ。

 

思えばエタリオウの父もゴールドシップと同じステイゴールドであるが、

エタリオウにとっては試練の超ロングスパートだったに違いない。

 

その後のラップを見ると・・・

残り800mからは連続して11秒台!

 

今回の天皇賞春は概ね以下のようなレースであったのだ。

 

序盤・・・速めのペース
中盤・・・超ゆるゆるスロー
終盤・・・残り800mからのロングスパート勝負。

 

いわゆる「緩急」が激しいレースで、

馬の能力はもちろん

ジョッキーの腕が大きく左右することになったのだ。

 

さらに、今回のレースは、

残り800mからのロングスパート合戦となったからね。

瞬発力と同時に持久力も試される一戦となった。

 

5~6番手に付けていたフィエールマンが坂の下りでスパート開始。この辺で前に行った馬が苦しくなり始める。序盤のハイペースが祟ったか・・・。

 

フィエールマンを追いかけてグローリーヴェイズが上がってくる。そして1000mからスパートしたエタリオウがその直後へ来ている・・・この時は「おおお?」と思ったが、直線に入ってからいつもの伸びがなかった・・・。馬群の中で虎視眈々と亀頭を光らせてるのがパフォーマプロミス。

 

(写真・・・現地観戦のノリスケさん提供)

物凄い手応えで先頭に並びかけるフィエールマン。私の◎カフジプリンスはもう一杯おっぱい(笑)。外からグローリーヴェイズ。コーナーを回る時の馬ってこんなに傾くんやね。そりゃ得手不得手があるはずだわ。

 

迫力満点!

 

しもーたぁぁぁ!という顔のミルコ。

 

直線に向き、あっという間に抜け出すフィエールマン。そして獲物を見つけた狼のように襲いかかるグローリーヴェイズ。エタリオウとパフォーマプロミスも馬体を併せて追い掛けるが・・・突き放されてしまう。

 

フィエールマンとグローリーヴェイズの一騎打ち!

 

壮絶な叩きあい!グローリーヴェイズが交わすかに見えたが、抜けそうで抜けない!

 

クビ差届かず、フィエールマンが1着!後続には6馬身差!

 

勝ちタイムは3:15.0。

勝馬の上がりは34.5。

 

フィエールマン強し!

 

 

 

 

 

 

 

正直に言うと、私はフィエールマンのことをあまり評価していなかったのである。菊花賞は2Fの瞬発力勝負だったし、AJCCでは1年の休み明けだったシャケトラに後塵を拝する2着。長距離適性も疑問だったし、ここはぶっ飛びもあるんじゃね?と思っていた。しかしこのレースを見せられると評価を変えざるを得ない。瞬発力・持久力・心肺機能に優れた馬で、コントロール性能が高い上に、根性もある。今回はルメールの絶妙騎乗がプラスされての勝利であったが、この乱ペース+ロンスパ合戦を横綱競馬で押し切ったのだから見事の一言。先生、すんませんでしたァァァ!(土下座)

しかし、春天を勝つなんて珍しいタイプのディープインパクト産駒で、まだまだキャリアも浅いため今後に期待出来るね。ディープインパクト牡馬初のGⅠ3勝なるか?今後は凱旋門賞チャレンジのプランも出て来てるようだが・・・どうするんだろう。行けるもんなら是非行って貰いたいが・・・

2着のグローリーヴェイズは中団後方に構えてフィエールマンを徹底マーク。向正面でフィエールマンが動いたことで、3~4馬身差が開いたが・・・残り800過ぎ、フィエールマンとの差を詰めるべく先に動く!そして4コーナーで並びかけてマッチレースとなるのだが、先に動いた分最後はちょっと甘くなってしまったか?結果論だが、最初にフィエールマンが動いた時に付いて行っていれば・・・もしかして違う結果になったかもしれない。しかし近いようで遠い首差だった。

3着のパフォーマプロミスは最初前に行きかけたんだが、引いてポジションを下げたのが奏功(今回前に行った馬は全滅)。その後は中団前目で流れに乗り、直線タイミング良く追い出したが・・・前を行く2頭に突き放されてしまった。ちょっと実力差があったのかもしれん。ただ、バテたとはいえエタリオウを競り落としての3着は立派。この後は目黒記念に行くのかな?・・・レース後、骨折が判明。復帰未定。

さて、エタリオウの敗因は何だったのだろうか。今回ミルコが仕掛けたのは残り1000地点。正確に言うと、残り1200mくらいから追い出しており(エンジンが掛かったのは1000mくらいから)、さすがにこれで最後まで持つはずがない。むしろ4着に粘ったのが驚きの結果である。ポジション的にそうせざるを得ないような状況だったわけだが、その背景には2つの理由があるんじゃないかと思っている。一つは状態面、一つはミルコの調子である。

今回出遅れたわけでもないのに、序盤から遅れに遅れてズーーーーーンと離れた最後方。もともと後ろから行く馬ではあるが、菊花賞や日経賞では中団から競馬を行っており、ここまで離れた最後方になるとはみんなも思ったなかっただろう。しかし序盤のこの馬を見ると・・・どうにも行きっぷりが悪いのである。つまり、今回のエタリオウは調子が芳しくなかったのではなかろうか。調教チェックでは浅次郎さんが「推せない」と書いていたが、まさにその通りだったと思われる。

もう一つはミルコの調子。前々から言っているが、ミルコは去年と比べてかなり成績を落としているのである。もし、フィエールマンが動いたユルユルラップのタイミングでポジションを上げ、一旦息を入れ(難しい話だがミルコなら出来る)、残り800m地点からの追い比べに持ち込んでいたら・・また違った結果になったのではなかろうか。いずれにせよ、今回はこの馬のターンじゃなかったね。2勝目は次に期待しよう。

5着には、さらに3馬身離されたユーキャンスマイル。狙った通りの競馬をしたと思うんだが、足りなかったね。この後は是非宝塚記念に出てきて頂きたい。

 

私の◎カフジプリンスは好位の競馬、4コーナーでは果敢に先頭に勃つも完全にバテてしまって中折れ。展開も向かなかったが、チン力も足りなかったか。次は2000m位のローカルGⅢで期待したい(笑)。

 

以上回顧終わり。

 

来週はNHKマイルCやね。

 

大荒れ期待の穴党としてはこの春一番のGⅠ戦かもしれん。

 

GW中色々と忙しいが、

 

記事の更新を待て。

 

 

【浅次郎のひとりごと】

【QE2世C】ウインブライト大金星…海外G1初V “正真正銘”平成最後のG1馬に

良くやった!この後は是非宝塚記念で!