秋華賞2017レース回顧。ディアドラ圧巻の末脚

【秋華賞2017レース回顧】京都芝2000mで行われた3歳牝馬秋の女王決定戦秋華賞は、3番人気ルメール騎乗のディアドラが制覇!父ハービンジャーに初GⅠをプレゼント。2着にはリスグラシュー、3着にモズカッチャンが入った。1番人気アエロリットの敗因は?ファンディーナはもう終わったのか?簡単にレースを回顧する。

 

ディアドラ、秋の華咲かす。

 

 

いやー、ディアドラ強かったねー!

 

簡単に回顧しよう。

 

■秋華賞2017結果、着順

 

■秋華賞2017映像

 

■秋華賞2017回顧

スタートで出遅れたのは、7番リスグラシュー、9番ハローユニコーン、13番リカビトス、15番ヴゼットジョリー。14番のディアドラもあまり良いスタートではなかった。

 

先行争い。飛び出したのは8番カワキタエンカ。続いて1番アエロリット。外から16番ファンディーナ。各馬押して押してという感じではなく、馬なりのまま。特に内の横典アエロリットは最初からハナ争いする気がなく、控えて2~3番手という作戦だったと思う。我がモズカッチャンはアエロリットの後ろ・・・という絶好のチンポジを確保。

 

カワキタエンカのペースは速く、2コーナーでは早くも縦長の展開。

 

逃げるカワキタエンカ。番手にアエロリットとファンディーナ。しかしアエロリットの横典を見ると、お尻が下がって荷重が後ろになっているのが分かる。もともとこの馬は行きたがる気性なんだが、今回もかなり行きたがっているな。それを横典が強引に押さえ込んでる感じ。

今回のアエロリットの敗因は「距離」という意見が多いようだが、折り合いを欠いたこのシーン(5~6秒)が「本当の敗因」だと私は思う。単騎先頭なら・・・もしかして圧勝してたかもよ?

しかし、だからといって「押さえずに行ってしまえば良かったのでは?」というのは全然違う話で。カワキタエンカを交わして前に行けばそれはどう考えてもオーバーペース。つまり、アエロリットにとって不運だったのは、同型カワキタエンカの存在。そして横のファンディーナが邪魔だった。事実、単独2番手になってからはスッと落ち着いたのだ。

 

ちょっと離れてブラックスビーチ、その後ろのインにモズカッチャン、外にレーヌミノル。メイショウオワラが居て、その後ろに2番のラビットランと10番タガノヴェローナ。

私の本命◎モズカッチャンが内の絶好位。▲レーヌミノルも思い通りのポジション。そんで対抗の◯ラビットランは後方待機かと思いきや中団前目のポジション。折り合いもついてる!

 

この地点では、

 

「よしよしよしよし!」

 

と思っていたんだけどね(笑)

 

中団後方に7番リスグラシュー、ミリッサ。それからブラックオニキス、カリビアンゴールド、ポールヴァンドル。

 

勝った14番ディアドラの位置取りはココ。先頭からは12~3馬身離れており、京都の内回りでこれは致命的なポジションであったが・・・

鞍上ルメールは、この位置取りからインを突くことを選択するのだ。

 

後方にハローユニコーン、リカビトス。最後方からヴゼットジョリー。出遅れて後方からになってしまった組。ちょっと厳しい。

 

3コーナーでのディアドラの位置取りがここ。

 

4コーナーで馬群が膨らむ中、ルメールは思い切ってインに突っ込む!

 

コーナリングでココまでポジションを上げることに成功。

 

あとは胸の谷間がポッカリ開くのを祈るのみ・・・

 

ちょっと時間を戻して4コーナー。この時、カワキタエンカの手応えはまだ十分。アエロリットも見た目の手応えは良く映る。逆にファンディーナはすでに怪しい。絶好の手応えで早めに上がってきたのが・・・

 

モズカッチャン!

 

そして外をブン回して来たのが、

 

リスグラシュー!

 

直線入り口でモズカッチャンが先頭!

 

来たァァ!デムカッチャン!

 

しかし外から来たリスグラシューの脚色もいい!

この時ディアドラは、内で包まれてしまったが・・・

 

ディアドラにとって非常にラッキーだったのは、すぐ外にいたファンディーナがまったく伸びず、直線に向いてすぐにズブズブになったことである。仮にファンディーナがもうちょい横で頑張っていたら・・・あるいは蓋をされたら・・・外に出すのに手間取ったと思う。そしてポッカリ空間が出現。

 

残り200mではモズカッチャンの圧勝かと思われたが・・・

 

早仕掛けが祟ったのか、残り100mで脚色が鈍り始める。そして、ディアドラが猛然と襲いかかる!

 

残り50mでリスグラシューを交わし、ゴール前バテたモズカッチャンを交わして差し切り勝ち。

 

重馬場のタイムは2:00.2。

 

強い!

 

 

 

 

 

ルメールの奥さんと娘さんかな?

 

今回、ディアドラはかなり長く脚を使っており、最後まで脚色が衰えることはなかった。巷では「馬場が向いた(ハービンジャー産駒だから)」と言われているが、果たして本当にそうだろうか?確かに全てがハマった感はあるが、良馬場のオークスでも上がり最速を繰り出して4着だった馬であり、夏から秋に掛けての成長、そして厩舎の努力が今回の勝利に結びついたのではなかろうか?

 

ラップタイムを見ると、

1000m通過が59.1。馬場を考えるとかなり速いペースだったと思う。良馬場換算なら58.0チョイくらいのペースだったんじゃないかな?

 

「ハイペースだから前に居たアエロリットに不利だった」

「ハイペースだから後ろにいたディアドラに有利だった」

 

という論調で話す輩は、浅はかな知識しかない競馬素人。

あるいは「わざと」そういう方向に持っていきたい競馬詐欺師である。

(競馬評論家にそういう輩が多いので注意が必要)

 

もちろんそういうパターンの競馬は多いが、

いつもそうとは限らないのである。

 

実際、今回は前目にいたモズカッチャンや

逃げたカワキタエンカも好走しているし、

後ろの馬が上位を独占したわけではないじゃないか。

 

レースの上がりは37.0。

ハイペースの持久力戦だったのであり、

パワーとスタミナと根性が求められる総力戦だったのだ。

 

つまり、ディアドラは厳しいペースが好みの持久力型であり、紫苑Sのようなスローの瞬発力戦はあまり得意ではない(それでも勝ちきったのは能力)と思う。次はエリザベス女王杯に行くみたいだが、スローになるようなら凡走も有り得るし(いい脚を使うも届かない)、逆に厳しい流れになるようなら一気の牝馬頂点も有り得ると思う。いずれにせよ楽しみであるな。

 

リスグラシューはまたしてもGⅠ2着。最後にモズカッチャンを差したのはさすがであったが、どうもこの馬はこういうキャラなんだろうね。この馬も次はエリザベス女王杯の予定。ただ、調教を見る限り、秋華賞がメイチ仕上げぽかったんだよねー。調子を持続出来るかどうか?

 

モズカッチャンは惜しい3着。100点の騎乗だったと思うが、結果を見ると、ほんのちょっと仕掛けが早かったのかもしれない。おそらく京都の短い直線を意識したんだろうけど・・・誤算はアエロリットが全く伸びなかったこと、だから早め先頭になってしまったこと、だろう。リスグラシュー・ディアドラにとって格好の目標となってしまった。2コーナーで落鉄してしまったのも最後に止まった理由の一つかもしれない(しかし落鉄を過信しない方がいい)。次はエリザベス女王杯かな?

 

4着のラビットランは結果論で言えば、位置取りが前過ぎたのかもしれん。最後までジリジリと伸びたが、ローズSの時のようなスパッと切れる脚は見られなかった。そ・れ・と・も・・・もしかしたら「重馬場」より「良馬場」が得意な馬なのかもしれん。Tapit産駒だからパワー型と思い込んでしまっているが、戦績からはむしろ軽い馬場での瞬発力型。良馬場のエリザベス女王杯に出てきて欲しいなあ~。

 

5着のカワキタエンカの次走にも注目。今回最もキツイ競馬をしたのはこの馬であり、それでも最後までバテずに掲示板。エリザベス女王杯で大逃げ打ったら面白いと思うけどねー。

 

アエロリットの敗因は文中で述べた通りだが、もちろん「距離」の問題もあるかもしれん。ただ、古馬牝馬相手のクイーンSであれだけ強い競馬をした馬。今後どういうローテになるか分からんが、あまり「距離の壁」を意識しない方がいいかもしれん。

 

ファンディーナの敗因はない。・・・と言ってしまうと身も蓋もないが、この馬より前にいたカワキタエンカが5着に粘っているし、同じ位置で掛かり気味だったアエロリットでさえ7着に頑張っているのである。少なくとも展開面や馬場が問題ではないと思う。強いて言うなら「調子」だろう。調教を見る限り、まだ春のような雰囲気ではない。あるいは「精神面」か・・・牝馬は一度調子を落とすと戻すのに時間が掛かるというしな・・・今後どうするか分からんが、この手の馬は人気になり続けるから穴党にとっては助かる存在。能力があるのは間違いないので、人気が落ちた時が買いだと思う。

 

レーヌミノルの敗因は距離だと思う。直線全く伸びなかったからね。今後はマイル路線でよろしくメカドック。

 

以上で回顧は終わり。

 

馬券はモズカッチャン-ディアドラの馬単表裏を持ってたが、

 

 

ハナ差で惜しくもハズレ。

ジョッキーの帽子はミルコが前だもん。

チクビの上げ下げじゃ・・・しょうがないべな。

 

さて今週は戦国菊花賞。

 

最近は惜しい馬券が続いているが、

懲りずに穴狙いで逝くぜ!

 

 

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へ?いつの間にィィィ!おめでとうスターダム!

 

 

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