NHKマイルC2019回顧。グランアレグリアの敗因は?

【NHKマイルC2019レース回顧】東京芝1600mで行われた3歳マイル王決定戦NHKマイルカップ。勝ったのはアドマイヤマーズ。2着には14番人気のケイデンスコール、3着に7番人気のカテドラルが入り波乱の結果に。グランアレグリアの敗因は何だった?ダノンチェイサーは不利がなければ?ルメールの騎乗停止に思うこと。

 

アドマイヤマーズ、3歳マイル王に!

 

 

密かに、

グランアレグリアが飛べば荒れるんじゃないか?

と思ってたんだが(笑)、

 

勝ったのは2番人気のアドマイヤマーズ。

 

展開的には希望通りになったが、

アドマイヤマーズの位置取りは想定外だったなあ。

前に行くと思ってたよ。

 

簡単に回顧しよう。

 

■NHKマイルC2019結果

netkeibaより抜粋

 

■NHKマイルC2019映像

 

 

■NHKマイルC2019レース回顧

大きく出遅れる馬はおらず比較的揃ったスタート!ただ、ハッピーアワーがちょっと立ち遅れ。アドマイヤマーズもスタートが決まらず後ろから。鞍上のミルコは慌てた感じで促すも・・・すぐ、前に行くのを諦め中団からの競馬を選択。これが功を奏する。

 

1番のクリノガウディーはスタート良く馬なりで前へ。その外から押して押してイベリスとプールヴィルの激しいハナ争い。ワイドファラオは控える。

 

スタートはあまり速くなかったグランアレグリアが二の脚を使ってジワジワと前進し好位へ。しかし、このポジションまで来ると・・・さらに前を追い掛ける感じで・・・掛かってしまう!上の画像でも懸命にルメールが抑えているのがわかるだろう。その後ろにダノンチェイサー、トオヤリトセイト。

 

その後ろ、ちょうど馬群の真ん中くらいにグルーヴィット。その外にアドマイヤマーズ。おそらく作戦では好位の競馬をするはずだったと思う。しかし出遅れ気味だったことで作戦変更。これで結果を出すんだからやっぱりミルコは上手い。その後ろにヴァルディゼール、マイネルフラップ、ファンタジスト。

 

中団後方にカテドラル、ケイデンスコール。

 

後方にヴィッテルスバッハ。ロードグラディオ、ハッピーアワー。私の◎ハッピーアワーは後方2番手から上がり2位の33.7を使って追い込んだが・・・さすがに位置取りが後ろ過ぎたか。最後方にミッキーブラック。

 

ラップを見てみよう。

 

 

600m通過が33.9。

1000m通過が57.8。

 

9Rに行われた湘南S(1600万下)が、

600m34.9。

1000m58.4。

 

単純比較が意味ないことは重々承知だが、

馬場を考慮したとしても・・・

やはりNHKマイルCは速めのペースだったと思う。

前の馬にとっては辛かったね。

 

結局行ききったのはイベリスだが・・・結果このハイペースが祟って16着。他、前に行った馬はほぼ全滅。

 

アドマイヤマーズは手応え良く馬群の外を回しつつポジションを上げる。グランアレグリアは馬群の中。ケイデンスコールは後方から大外狙い。カテドラルは馬群の中に突っ込んでいく。

 

直線!エンジンの掛かりは遅いが、しぶとく伸びるアドマイヤマーズの特性をミルコは良く把握してますな。無駄に仕掛けを遅らせることなく直線手前からスパート開始。幸便にもダノンチェイサーと併せる形。そして残り400m地点で事件が起こる。

 

一旦ワイドファラオとプールヴィルの間(赤で囲んだスペース)を割ろうとしたグランアレグリア(青い帽子)だが・・・何故か分からんが、馬がブレーキを踏んだような感じで時が止まる。そしてルメールは外に誘導・・・ソコに待っていたのは、アドマイヤマーズと併せる形で今にも弾けようとしていたダノンチェイサー(黒い帽子)。

真横から思いっきり体当たりする形となり、ダノンチェイサー川田は外のアドマイヤマーズと挟まれる形で大きくバランスを崩す。勝負どころでこの不利は相当痛い!

 

残り200m!ここで前に行った馬たちが次々と脱落。アドマイヤマーズがジワジワと伸びて先頭に勃つイキオイ!馬群の中を突いてカテドラルが伸びてくる!そして大外一閃!ケイデンスコールの鬼脚!

 

残り100m!だ、大激戦!一旦は先頭に立つ勢いだったトオヤリトセイトがここで止まる!グランアレグリアはジリジリ伸びるもワンパンチ足りない!ダノンチェイサーもしぶとく伸びるがいかんせんさっきの不利が痛い!間からカテドラルブッチャーの地獄突き!ミルコ渾身のアドマイヤマーズ!突然の豪雨ケイデンスコール!

 

最後、ぐいっと伸びたアドマイヤマーズが1着!

 

アドマイヤマーズ、強し!

 

タイムは1:32.4。

勝ち馬の上がり33.9。

 

 

 

 

 

勝ったアドマイヤマーズはノーザンF生産のダイワメジャー産駒。父の産駒は近年牝馬での活躍馬が多かったのだが、久しぶりに牡馬の大物出現。いい脚をしぶとく長く使うのは父と同じような特性。前でも競馬出来るが、中団からでも競馬が出来ることが判明し、今後の競馬の幅が大きく広がったと思う。これで朝日杯FSに続くGⅠ2勝目。是非今後も活躍して父の後継種牡馬となって欲しいと思う。この春はもうお休みということなので、秋はマイルCSを目指す感じになるんかな。

ミルコ腰痛説がまことしやかに囁かれていたが・・・腰痛の人間はこんなことしない(出来ない)。まあ、一時的に腰痛だったのかもしれんけど。

去年と比べてミルコの調子が落ちているのは事実だが(去年が良すぎただけかもしれん)、またいつ快進撃が始まるとも限らない。人間だから誰だって好不調の波はあるよね。ま、個人的には不調のままで居て欲しいと願う(笑)。

 

2着のケイデンスコールはノーザンF生産のロードカナロア産駒。昨年の新潟2歳S勝ち馬だが、朝日杯の惨敗。毎日杯の4着で大きく人気を落としていたね。私も「上がり最速馬候補」として警戒していたのだが・・・まさかここまで斬れる脚を使えるとは思わんかった。大外枠だったしなあ。こんだけ美味しいオッズで買えるのはこれで最後かも。この馬、東京・新潟専用機の可能性も有り。

 

一説によると、今回の東京の馬場は前日の雹のせいで「外伸び馬場」だったという。その事実関係は私には分からんが、それだとカテドラルが伸びてきた意味が説明出来ない。もしそうなら・・・今回一番強い競馬をしたのは3着のカテドラルということになる。この馬、前走で馬が一変していてね。「必ず追い込んでくる!」と思い私も◯印を打っていたんだが、◎ハッピーアワーが7着で馬券的にはドモナラズ。

 

4着(5着降着)のグランアレグリア敗因は、前半「掛かったこと」だと思う。すぐに折り合いはついたみたいだけど、多分200mくらいは行きたがったんじゃないかな?それが最後の最後で響いたし、それでも4着(5着降着)に来たのは能力以外のナニモノでもない。あと、気になったのは、直線に入って、ギアが上がった時、前に1頭分のスペースがあったにも関わらず、そこに飛び込めなかったこと。

 

 

このスペースを突いていれば、降着騒ぎにもならんかったわけだし、横にスライドするロスもなかったから、もしかしたら突き抜けていたかもしれん。これは、グランアレグリアの気象的な問題なのかもしれん。馬は元来臆病な生き物である。狭い所に体をねじ込むのを嫌う馬は結構多い。動いてる馬の間にズバッと体をねじ込めるのは一つの能力である。

 

5着(4着繰り上がり)のダノンチェイサーは本当に残念な競馬だった。勝ち馬のアドマイヤマーズと馬体を併せ・・・これからギアを上げるぞー!って時に横から体当たり。人間だって、全力で走ってる時に横から人がぶつかって来たら・・・そりゃ一旦スピードが落ちるよね。スピードが落ちたのは一瞬だったかもしれない。しかし、コンマ1秒を競う競馬でその一瞬は命取り。不利がなければ、馬券内・・・その後の伸び次第で1着まであったかもしれん。ただ、不利がなくても、やっぱり4~5着だったかもしれない。不利がなかったらどうなったか?なんて誰にも分からんのである(裁決委員はどうやってその点を判断するのだろうか?)。

 

さて、

 

グランアレグリアの斜行・降着問題だが、

 

 

まあ賛否両論あるだろうと思う。

 

「確かに体当たりしたが、そこまで致命的な不利は与えていないのではないか?」

「馬体接触はたまにある話。勝負に行ってぶつかったんだから仕方ない」

「オルフェーヴルに体当たりしたジェンティルドンナは降着にならなかっただろ!」

 

た、確かにジェンティルドンナの体当たりの方が酷かったように思う。

あれが降着にならんのであれば、

グランアレグリアも降着にする必要はないのかもしれん。

 

「いやいや、ギアを上げる瞬間の体当たり!不利はデカイ!」

「あれがなければダノンチェイサーは馬券内確実だった!」

「そもそも確信犯的な危険行為で降着・騎乗停止は当然だ!」

 

うん。確かにあれは確信犯的な危険行為。

不利を受けたダノンチェイサー陣営が怒るのは当然だし、

ダノンチェイサー絡みの馬券を持ってた方は

ルメールにウエスタンラリアットをかましたい気分だろう。

 

 

どちらの言い分も分かる。

 

ただ、私が思うのは、今回もし、

 

「グランアレグリアが1着入線だったら?」

 

という点である。

 

今回グランアレグリアは4着入線で馬券とは直接関係なかった。

だから降着になっても誰も馬券的な文句を言わなかったわけだが、

(どっちにしろ馬券はハズレだからね)

 

もし1着入線していたら???

 

今回のグランアレグリアは単勝1.5倍のダントツ人気である。

それでもJRAは「降着処分」にしたのだろうか?

 

現在の規定では「その走行妨害がなければ、被害馬が加害馬に先着していたかどうか?」という点が「降着にするかどうかの分岐点」なのである。

 

しかし、あれからグランアレグリアがバイーンと伸びて1着になっていたら、

「いやいや、不利がなくても先着は無理だったっしょ!」

となって降着処分は行われないのではなかろうか。

 

どうしてこの点を掘り下げるかと言えば、

過去同じようなケースで降着にならなかったことが多々あるのであり、

今後同じようなことが起きる可能性があるからである。

 

現在の降着規定は穴だらけ。

 

「悪質な斜行・悪質な騎乗は問答無用で最下位」

 

これでいいと思うけど、どうだろうか?

これで文句言う人はいないと思うけどなあー。

ま、そうなると「悪質かどうか?」を判断するのが難しくなるか。

 

というわけで、

 

今回「競馬に絶対はない」のお手本のようなレースで。

 

こういうことがあるから、

 

例えダントツ人気の実力馬が居ようとも、

 

大穴党は平然とチラ見。

 

 

じゃなかった(笑)、

 

大穴党は平然と逆張り

 

で行きたいやね。

 

私の◎ハッピーアワーは後方からいい脚で突っ込んできたが僅差の7着まで。前潰れの差し馬決着となった展開読みはさすがの浅次郎であったが(笑)、馬券はハズレ。ま、しょうがないね。

 

以上回顧終わり。

 

来週はいよいよヴィクトリアマイルやね。

ヴィクトリアマイル2019データ分析!穴馬を探せ!

 

今春最大の勝負鞍!

 

楽しみ!

 

 

【浅次郎のひとりごと】

【NHKマイルC】グランアレグリア5着降着 ルメール騎乗停止でダービーアウト

こ、こんな事を言ったら怒られるかもしれんが・・・穴党の天敵ルメールが居ないのは大歓迎!特に東京の平場はルメールがいるのといないのとじゃ大違い!穴党にとっちゃ激熱の3週間だ!モッコリ万馬券倶楽部では平場の小穴馬・大穴馬も毎週配信してるんでねー。穴好きの毒者がいたら是非入部してね!最初の1ヶ月は無料だゾ!

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