桜花賞2015回顧。ルージュバックの敗因は?オークスは?

【桜花賞2015回顧】勝ったのは逃げたレッツゴードンキ。超スローペースによる恵まれた勝ち・・・と見る解説者が多いけど本当だろうか?単勝1.6倍に押されたルージュバックの敗因はスローの展開だったのだろうか?いや、敗因は他にあると思う。さて、オークスでは買いなのか?

 

桜満開!レッツゴードンキ!

 

レッツゴードンキ桜花賞

 

いや、この馬の好走を予想した方は多かったと思うが、

 

まさか4馬身差の圧勝になるとはねー!

 

テレビの解説、ネット上の情報を見てても

 

「超スロー」に落とした岩田のファインプレー。
岩田ドンキが仕掛けた魔の桜花賞ペースルージュバックがハマった超スローの泥沼

 

という論調が多いが果たして本当にそうなのだろうか・・・?

 

オークスを見据えつつ、

 

桜花賞の回顧をしておく。

 

■桜花賞2015結果、着順

桜花賞2015着順、結果

netkeibaより抜粋

 

■桜花賞払い戻し

桜花賞2015払い戻し

今回の桜花賞2015予想は大反響だったのだが(嬉)、◎クルミナルが2着、△レッツゴードンキが1着で馬単の裏が当たり。17,370円ゲット(100円)。◯のコンテッサトゥーレが3着だったけん三連複も買ってりゃ当たったろうけどなー(・・・という思考はダメよ!ダメダメ!)。

まあしかし、「チューリップ賞組」「ディープインパクト産駒」「スローの瞬発力勝負」という考え方はドンピシャリだったと思う。レッツゴードンキは押さえといて良かった~(笑)。

 

■桜花賞2015映像

 

クルミナル、ローデッドが出遅れ。

 

内枠各馬が好スタートから先行態勢。ムーンエクスプレス、ノットフォーマル、トーセンラークあたりが出を伺うが・・・どの馬も積極的には行こうとせず・・・「控えるつもりだった」というレッツゴードンキがハナに立つ展開となる。

 

この展開になるのであれば、レッツゴードンキにとっては最高の枠だったなー。

 

しかし、岩田は思い切りがいいわ。

 

中団のインに出遅れなかったコンテッサトゥーレ。こりゃいい位置を取ったな。そして、中団後ろに出遅れから追い上げたクルミナル。

 

ルージュバック戸崎はいいスタートから控えることを選択。結果的にこれがマズかったわけだが、それは結果論であり、強烈な末脚を持つこの馬が「差す競馬」を選択するのは間違いでもなんでもない。控えると言っても、先行勢の後ろの位置であり、十分前を射程に入れた位置。従って、この時点でジョッキーには何の責任もない。

 

問題は・・・テンダリーヴォイス、クイーンズリングに外から被せられて揉まれ、ズルズルと後退してしまったことだ。戸崎は手綱を絞るような動きをしているから、進路を取るのが難しかったのかもしれんし、前が遅すぎてブレーキを掛けたのかもしれん。・・・で結局後ろから数えて4番目まで下がってしまった。これが多頭数の怖さだよなー。

 

だけんどもしかし。

 

すぐ前には2着に入線したクルミナルがいたわけで、

 

そこまで絶望的な位置じゃなかったはず・・・。

 

回顧を続けよう。

 

ペースは、

600m通過が37.1、

1000m通過が62.5という・・・

マイルのGⅠとは思えないような超スロー。

 

桜花賞2015ラップタイム

 

正味上がり3F(33.5)だけのヨーイドンとなった。

 

・・・んだが、

 

そもそも阪神マイルはそういうコースである。

 

実際、この日の7R(阪神1600、1000万下)でも同じような展開で同じような時計になっているのだ。

 

阪神7Rの結果

1000m通過が61.9。上がりは34.1。タイムは全く一緒の1:36.0。このレースでも逃げた13番が残って大波乱に。

 

んで、団子のまま直線へ。

 

手応え抜群の先頭レッツゴードンキ。

 

追い出したのは直線の半ば残り250m地点。

 

桜花賞2015画像2

 

で、あっという間に4~5馬身くらい突き放してしまった。

 

もうこの時点で勝負あり。

 

焦点は2着争いとなったが、

 

懸命に粘りこみを図るノットーフォーマルに、
その外からアースライズ。
最内を突いてコンテッサトゥーレが伸びてくる!
馬場の真ん中からクイーンズリング!

 

そして・・・
外に出して矢のように伸びてきたのがクルミナル!

 

しかし

 

先頭を行くレッツゴードンキは、

 

はるか4馬身先だった・・・

 

桜花賞2015画像

 

強い。

 

テレビを見てたら、

 

岡部さんがこう言っていた。

 

「逃げた馬に33.5で上がられたら、

後ろの馬はどうしようもない」

 

そりゃそうだ。

 

しかしそれにしても4馬身差である。そもそもが阪神マイルの桜花賞を逃げ切るのは至難の業なのであり、逃げて上がり33.5を使えること自体が「強さの証明」なのである。ココ最近の桜花賞馬はほとんどが差し馬であるが、一頭だけ似たような馬がいるな。

 

ダイワスカーレット桜花賞

 

そう、ダイワスカーレットだ。

 

まあ、この時のダイワスカーレットは3番手追走からの抜け出しだったが、その後、逃げて逃げて全てのレースで連対。秋華賞、エリザベス女王杯を制し、最後の有馬記念も逃げ切ってみせた。

 

現代競馬では「逃げ馬は不利」が定説(実際はそうでもないのだが)であるが、是非レッツゴードンキは今後も同じ戦法を繰り出して頂きたい。

 

おそらく、オークスに出てくればそう人気にはならんと思われる(NHKマイルと両睨みらしい)。マイラーぽいのと逃げ脚質が嫌われるからだ。しかし・・・出てくるなら買いの一手ですな。この4馬身はかなり価値が高い。

 

そして・・・

 

「逃げた馬に33.5で上がられたら、

後ろの馬はどうしようもない」

 

というのは、

 

クルミナルや
コンテッサトゥーレや
クイーンズリングが出来る言い訳であって・・・

 

ルージュバックが出来る言い訳ではない!

 

桜花賞ルージュバック

 

のである。

 

なぜなら、ルージュバックの使った上がりは33.6。レッツゴードンキの33.5より遅いのであり、実際同じような位置からクルミナル(上がり33.4)は豪快に伸びて2着に入線しているのである。コンテッサトゥーレにせよ、クイーンズリングにせよ中団に居たわけで、スローペースの恩恵を受けたわけではないのである。

 

「スローに泣いた」というのは、前残り競馬の時に出来る言い訳であって、このレースで前残りしたのはノットフォーマルのみ(レッツゴードンキははるか先)。

 

普通に(レッツゴードンキ以外は)、

 

差し馬有利の、

 

阪神マイルの瞬発力勝負だったのだ。

 

道中ゴチャ付いたにせよ、
これだけのスローなら脚は十分溜まっていたはず。

 

競馬場も距離も違うから比較してもあまり意味ないかもしれんが・・・新馬戦では上がり32.8、百日草特別では33.3の上がりを使った馬である(いずれもスローの瞬発力勝負)。もし本物の怪物ならば、もう少し見せ場があっても良かったのではなかろうか。

 

つまり、

 

今回レッツゴードンキにはどうやっても勝てなかったにせよ、負け方があまりに不甲斐なく・・・スローペース云々の議論は、この馬には全く関係ないと思うのだ(世間はスローペースのせいにしたいみたいだが)。

 

では、

 

ルージュバックの敗因はなんだったのだろうか?

 

  • 本調子ではなかった(体重減)
  • 揉まれてやる気を失くした
  • 阪神は苦手
  • マイルは短い
  • ジョッキーが下手打った

 

確かに調教はイマイチだったし(どの専門誌もA評価だったが、私にはその理由がよく分からなかった)、真ん中の枠は最悪だったし(揉まれてしまった)、今まで軽い馬場でしか走ったことなかったし(パワーがいる馬場は苦手?)、距離が伸びて良さそうな馬である。

 

私は調教師じゃないので、
何が敗因だったのかは分からん。

 

しかしおそらくこのいずれかであろう。

 

いずれの理由だとしても、今回に関しては明らかに「過剰人気」だったのであり、その過剰人気を演出するのは今も昔も「競馬新聞」「競馬評論家」達なのである。

 

桜花賞netkeiba予想陣の印

 

毎日馬のことを考えてる専門家たってこの程度。

 

コンテッサトゥーレなんぞほとんどノーマーク扱いである。

 

そして競馬新聞や競馬評論家が「オッズ」を作るわけだから、

 

それにいつも乗ってたら勝てないのは自明の理。
(控除率が25%あるからね)

 

特に、

 

今回のように「不安だらけなのに圧倒的人気」ってパターンは注意するようにしよう。

 

人気のスキを突く!

 

というのは「馬券の真髄」であるし、

浅次郎式馬券「常穴馬券術」の基本でもある。

 

今回はそれがハマった形だが(ハマらない事のほうが多い笑)、ハマった時にどんだけ大きく勝つか?というのも大事な点である。レッツゴードンキを▲に出来なかったのは大きな反省点。調教いいの分かってたんだけどな~(調教イマイチって自分で言ってたクイーンズリングを▲にしてしまった笑)。

 

しかし、まだまだルージュバックがクラシックの主役級なのは間違いあるまい。距離が伸びて軽い東京に変わるオークスではまた人気を集めるだろう。色々と厳しいことを言ってきたが、管理人も「桜花賞は微妙だけど、オークスは鉄板か?」と思っていたのだ。しかし、また人気になるよな~。

 

2着のクルミナルはやっぱ瞬発力ハンパないな。スローの瞬発力勝負ならこの馬!だと思って◎にしたが、期待通りのレースだった。出遅れて道中脚を使っての2着・・・なのに、誰も褒めてくれない感じ(笑)。まあ、出遅れなくても2着が精一杯だったろうけど。これまたスローの瞬発力勝負になりやすい東京2400のオークスは前進必至ですぞー。ただし、重い馬場になったらアウトね。

 

3着のコンテッサトゥーレもやっぱり強かった。もうちょい積極的に行っても良かったと思うけど、最内枠を利して最後は内ラチ沿いから脚を伸ばした。しかし・・・最後止まったのは距離かもしれん。この馬は血統的にもマイルまでな印象。オークスよりNHKマイルCに行って欲しいなあ。

 

4着のクイーンズリングは前走-20kgからさらに2kg減って442kg。やはり馬体維持が大変だったのだと思う。調教も軽かったもんなー。最後馬群を割って豪快に伸びてきたがクルミナルに交わされ、コンテッサトゥーレには届かず。今日はこれが精一杯だった。しかし、管理人はこの馬は東京2400でこその馬だと思っている。本番で人気が落ちることを願う。

 

5着にノットフォーマル。16番人気での好走で、この馬はスローペースの恩恵を受けた・・・と思ってる人が多いだろうけど、実力だと思う。この馬、いつかまた穴開けると思うよ。

 

ココロノアイ、キャットコインの両頭は位置取り云々もあると思うけど、基本的にスローの瞬発力勝負向きじゃないと思う。ちょっとオークスでも買いづらいなあ。上がり最速を繰り出したアンドリエッテも現状ここまでかな。

 

さて、

 

オークスがまた楽しみやね~。

 

しかしレッツゴードンキは強かったな~。

 

レッツゴードンキ桜花賞

 

オークスでもNHKマイルでも、どっちでも買い。